1 枚の処方箋には、医師の考えや患者さんの想いが詰まっています。それらを読み解き、医師をサポートし、患者さんに寄り添うためには、これまでの知識だけではなく、治療ガイドラインを含む最新の知識が必要不可欠です。近年、処方箋に臨床検査値の一部が掲載され、病院のみならず薬局においても薬剤師が臨床検査値を考慮した処方解析を行う環境は整いつつあります。一方、現在の医療は、エビデンスに基づく医療が行われており、現場での薬物療法の用法・用量などは、添付文書と必ずしも一致しているわけではありません。
本書は、実際の処方例を一部アレンジし、処方箋から読み取れる医師の処方意図や患者の状態などについて最新のガイドラインも考慮して、わかりやすく解説しました。講義などで解説を聞かないと十分に理解できない内容も含まれていますが,現場で最低限必要な知識を盛り込みました。処方解析は、概ね経験年数に応じて熟練していきますが、薬学生や新人薬剤師が本書を用いて学習することで、経験年数の差をある程度カバーできるように内容を充実しました。本書を通して、1 枚の処方箋に込められた考えや想いを理解し、処方解析の必要性や難しさを実感していただきたいと思います。本書が、実務実習に向かう学生の皆さん、また新人薬剤師の皆さんにとって、一助となれば幸いです。
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