49巻4号のテーマは「定位・機能神経外科」。脳深部刺激療法(DBS)が導入され20年以上が経ちましたが、医療工学技術の向上に伴いデバイスの改良は着実に進歩しています。最近では集束超音波(FUS)による新治療により凝固・破壊術もリバイバルするなど、治療選択肢が広がっています。定位・機能神経外科は今後も多様化・発展していくと考えられます。
本号では、定位・機能神経外科で役立つ知識・手術手技をわかりやすく解説し、神経解剖・神経生理などの基礎の理解が実臨床に直結する内容・構成を目指しました。すべての脳神経外科医が定位・機能神経外科領域に興味を抱き、この分野に参加したい、発展させたいと思っていただける特集であれば望外の喜びです。(Editorialより)
1章 定位・機能神経外科に必須な基礎知識
定位・機能神経外科の歴史と現状 平孝臣
大脳基底核・視床と神経回路
-凝固術や刺激術はどのように作用するのか? 村瀬永子、平林秀裕
臨床に役立つ大脳基底核の解剖と画像 川崎隆、他
定位的脳手術における微小電極記録 岩室宏一
【コラム】ニューロサイエンスの体現者ー谷口真先生を偲んで 上利崇
2章 定位・機能神経外科手術の対象となる主な疾患
パーキンソン病 圓尾知之
振戦に対する定位的外科治療 谷直樹、他
ジストニア 山田和慶
【コラム】定位・機能神経外科医を目指す方への海外留学のすすめ 平林秀裕
3章 定位・機能神経外科の外科的治療手技
脳深部刺激療法(DBS)
視床下核刺激療法(STN-DBS) 梅村淳
淡蒼球刺激療法(GPi-DBS) 樋口佳則、他
視床刺激療法(Vim-DBS) 森下登史、他
その他の標的核に対するDBS 戸田弘紀、他
DBSの刺激調整法とデバイスの特徴 佐々木達也、伊達勲
定位的高周波熱凝固・破壊術
視床・淡蒼球凝固・破壊術 堀澤士朗、平孝臣
経頭蓋MRガイド下集束超音波治療
集束超音波治療器による凝固術 前澤聡、他
痙縮に対する外科的治療
末梢神経縮小術、バクロフェン髄腔内投与療法 内山卓也、高橋淳
4章 定位・機能神経外科手術の合併症とその対策
定位的脳手術の治療合併症と対策 旭雄士
【コラム】日本定位・機能神経外科学会症例登録の概要 深谷親
《総説》
実験的脳動脈瘤モデルを用いた基礎研究の歴史と最新知見 小関宏和、村山雄一
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