安倍元首相銃撃事件を機に社会で注目されるようになった「宗教二世」問題。家族と宗教という二重のブラックボックスの中で「見えない存在」にされてきた一人一人の苦難を丁寧に聞き取ると同時に、国や自治体、医療機関が過去にどう対応してきたかを検証する満身のルポ。
はじめに
序章 二発の銃声から
「彼」は近くにいた
自由民主党との蜜月
第一章 深く残る傷痕
「神の子」のアイデンティティーーーチュソンの場合
異国で破れた「祝福結婚」--貴子の場合
教義にむしばまれてーー愛美の場合
養子という迷宮
帰る場所を奪われーーはなの場合
むち打ちの罠
便箋につづったざんげーーマリコの場合
全て神様のおかげ?--郁子の場合
第二章 教義と虐待
苦悩する児童相談所
信教の自由とは何か
逃げる場所があればーーエマの場合
虐待と気づかなかったーー小雪の場合
子を打つ手の痛みーー良子の場合
それでも信仰を受け継ぐーー信二の場合
銃撃事件に重ねた思い
第三章 誰が輸血を拒むのか
ある男児の失血死
震える手で同意書ーー大地の場合
輸血拒否の論理
両親の反対で手術できずーー遥の場合
子の意思か、親の意思か
願った母の延命ーー関口誠人の場合
医療現場のジレンマ
親権停止という選択肢
「無輸血」の教義と命のやりとり
○傷ついた患者に寄り添う[遠藤清]
○ガイドラインは万能ではない[松永正訓]
第四章 オウムの教訓はどこへ
透明な存在だったーー咲の場合
息子を引きずり込んでーー恵美子の場合
殺人を正当化する教義
これって誘拐?--ドキュメント「オウムの子」(上)
過酷な修行ーードキュメント「オウムの子」(中)
消せない記憶ーードキュメント「オウムの子」(下)
共有されぬ公的記録
生かされなかった「警鐘」
○宗教的虐待を防ぐ新法を[紀藤正樹]
おわりに
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