今昔物語集の「世界」はいかなる論理に基づいて構築され、テクスト内に具現化されたか、或いは、されなかったのか。可能態のまま封殺された「今昔」の達成と破綻を考察する。
序 今昔物語集の世界構想をめぐって1部 仏陀・仏法・聖徳太子1章 仏陀と天竺 天竺化をめぐって2章 仏陀・阿難・仏法 媒介者の役割3章 仏法・仏道・三宝 《他者》としての「仏法」4章 仏陀・僧・聖徳太子2部 歴史叙述と編纂意識1章 平安期説話集の歴史叙述と今昔物語集2章 三国意識と自国意識 本朝仏法伝来史の歴史叙述3章 本朝仏法史の基底 寺院建立話群の歴史意識4章 震旦「国史」の構想 仏法と王権の同時発生5章 排列意識と連想意識 巻五「仏前」の内的世界3部 天皇・〈公〉・国家1章 仏法と王法 別種の仏法王法相依論2章 三国世界の王と天皇 遍在する天皇と本朝3章 本朝〈国家〉像の達成 擬似律令国家への夢想4章 〈公〉・〈私〉・「世俗」 新たな公への対処5章 〈神〉の存在形態 周縁的存在としての〈神〉4部 世界構想と反世界=ノイズ1章 構築と破壊の迫で 普遍性・個別性、そしてノイズ2章 似而非なる世界 〈漢的〉言説との絶望的な距離3章 異国・異人と御霊 ザインとゾルレンの境目4章 体系的思考の達成と陥穽 今昔物語集と近代日本5章 今昔物語集のたゆたい・可能性・アイロニー
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