正しくても常に証明できるとは限らない。「証明」を深く考察した「不完全性定理」は真な命題は必ず証明できるはずだと考えていた数学界に、大きな衝撃を与えました。しかし「証明が不可能であることを証明する」ことは数学者にとっても難題です。この難題を、二人の天才はどのように解決したのでしょうか。(ブルーバックス・2013年4月刊)
「証明が不可能である」を、どのように証明したのか?
「智の限界」「科学の終焉」などと言われることがある「不完全性定理」。
しかし、それは智の終焉などではなく、「正しくても常に証明できるとは限らない」ということを、卓抜したアイディアでゲーデルが証明した定理です。
同じことを、イギリスの数学者チューリングは、彼が築いたコンピュータの数学的基礎「チューリング機械」を用いて示しました。
ゲーデルとチューリングの証明の詳細は抽象的でたいへん高度ですが、定理の内容は、それほど神秘的なことを言っているわけではありません。
そこで本書では、「不完全性定理」の内容を、正確に理解するとともに、その証明のための驚くべき二人のアイディアを、できるだけやさしく紹介します。
プロローグ「心優しきプログラマーさんの悩み」
第0章 心の準備
第1章 無限に挑んだドン・キホーテ、ゲオルク・カントール
第2章 ラッセル卿の希望を打ち砕いたクルト・ゲーデル
第3章 チューリングの辞書に「停まる」という文字はない
第4章 Ω数、様相論理、エトセトラ
エピローグ 「とあるサイエンス作家のゲーデル遍歴」
付録1 ベリーのパラドックスと不完全性定理
付録2 「竹内流ゲーデル教室」(ええと、ようするに読書案内です)
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