100年の歴史を刻んだ宝塚歌劇の基礎を作った名演出家・白井鐵造ーーそのデビューから黄金期までの作品と生涯をたどり、「レビューの王様」と呼ばれた実像を描く。宝塚OGと演出家へのインタビューも所収し、白井独特の美学と舞台作りの魅力を浮き彫りにする。
はじめにーー「すみれ」の花と「リラ」の花
第1章 白井鐵造レビューへの道のりーー一九一三ー二一年
1 音楽への目覚めーー「母に楽をさせたい」一心から選んだ道
2 母親の死、帝劇女優・田中勝代、そして運命の新聞記事
3 音楽界の発展に向け新天地を求めた白井の恩人たちーー高折周一・寿美子と山本正夫
4 苦学時代に得た大きな教訓ーー一九一八ー一九年
5 岸田辰彌の弟子として、激動の時代を生きるーー浅草オペラで初舞台、男子専科から奇術団で旅回り
第2章 デビュー作で生み出した作劇法ーー一九二一ー二九年
第3章 『モン・パリ』と『パリゼット』を比較してーー一九二七ー三〇年
1 岸田辰彌と白井鐵造ーー性格と舞台作り
2 岸田辰彌の欧米視察の成果ーー日本初のレビュー『モン・パリ』の上演
3 『モン・パリ』に次ぐ宝塚レビューを求めて
4 白井のパリ留学ーー一九二八年十月
5 『パリゼット』の上演ーー一九三〇年八月
第4章 宝塚の進むべき道ーーレビューからオペレッタへ:戦前篇
1 筋があるレビューの可否について
2 「宝塚の進むべき道」--第二回洋行から学んだこと
3 戦時下の白井鐵造ーー宝塚歌劇団の理事長として
第5章 黄金期の白井作品ーー戦後の活躍
1 グランド・レビュー『虞美人』と新国民劇ーー東京宝塚劇場の再開
2 日本物レビューの成功ーー白井・春日野コンビ
3 白井に続く演出家たち
4 「夢よもう一度」--再演と「すみれの花咲く頃」
5 「すみれ」とともに、白井の故郷・春野町の取り組み
第6章 白井鐵造を語るーーインタビューでつづるその姿
1 加茂さくらと『黒船』から『微笑の国』--一九五五年初舞台
2 八汐路まりと『忘れじの歌』から『オクラホマ!』--一九五九年初舞台
3 初風諄と『三つのワルツ』から『ベルサイユのばら』--一九六一年初舞台
4 花の五十期生、但馬久美と竹生沙由里ーー一九六四年初舞台
5 瀬戸内美八と『心中・恋の大和路』から近松物の一人芝居へーー一九六六年初舞台
第7章 海外公演と白井鐵造
1 カナダ・アメリカ公演ーー辛口の批評に学ぶ
2 第三回ヨーロッパ公演ーー自力で和洋のレビューを作る
第8章 白井レビューは、次世代へ
1 白井レビューの集大成 『ラ・ベルたからづか』--一九七九年六ー八月
2 次世代へと引き継がれていった白井レビューーー演出家に聞く
あとがき
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