「お前は、ただの物知りになりたいのか?」
夏木林太郎は、一介の高校生である。幼い頃に両親が離婚し、さらには母が若くして他界したため、小学校に上がる頃には祖父の家に引き取られた。以後はずっと祖父との二人暮らしだ。祖父は町の片隅で「夏木書店」という小さな古書店を営んでいる。その祖父が突然亡くなった。面識のなかった叔母に引き取られることになり本の整理をしていた林太郎は、書棚の奥で人間の言葉を話すトラネコと出会う。トラネコは、本を守るために林太郎の力を借りたいのだという。
お金の話はやめて、今日読んだ本の話をしようーー。
感涙の大ベストセラー『神様のカルテ』著者が贈る、21世紀版『銀河鉄道の夜』!
【編集担当からのおすすめ情報】
米国、英国をはじめ、世界35カ国以上で翻訳出版されている
ロングセラー、待ちに待たれた文庫化!
「おじいさんは、ここですばらしい古書店を開いている。魅力ある書物をひとりでも多くの人に届けるためにな。そうすることで歪んだものが少しずつでも真っ当な姿に戻るのだという信念がある。それがすなわち、おじいさんが選んだ新しいやり方だ。華々しい道のりではないが、おじいさんらしい気概にあふれた選択ではないかね」--本文より
レビュー(189件)
面白かったのだけど、もっと猫の話かと思っていたので、星4 本に対する作者の思いもよく伝わってきた。本がだんだん読まれなくなってきている今日この頃の読書事情が本の中で触れられて思わず、納得
猫が本を守るという意味を知りたくて読みました。本を解放するために自分の中にある大切な言葉を見つけて心を尽くして語る林太郎を、一段ずつステージを昇らせながら真摯に見守る猫に、善く生きようとする人たちの強い意志を感じました。真実を語る言葉の中にも、思い込みや嘘があるものです。でもその嘘を見つけるのは難しい。自分の経験や読書体験をもとに、主体的にその特異点を見つけられたら素晴らしいと思います。その手引きをしてくれるのが、読みつがれてきた本だということに、あらためて気付かされました。
ひきこもりがちな高校生が 不思議なトラ猫に導かれて本を救っていく話 ファンタジーのようでもあり、「本を読むこと」や 「本の価値」について教えてくれる そんな物語。 すごくひきこまれるわけではないですが、 いっきに読めました。