「デントリペア」が自動車パネルを修復する方法として今日、従来型である「鈑金塗装」と並んで高い評価を頂く存在となっています。 90 年代から日本市場に米国より「Paintless Dent Repair」は導入されてきました。これは、従来から我が国に存在した「揉み出し」より更に進んだツールシステムと理論を兼ね備えていました。 初期無塗装鈑金は、既に 1940 年代のドイツ・シュトゥットガルトのメルセデスベンツ工場に存在していたと言われています。米国から導入された「Paintless Dent Repair」「 PDR」ですが、今では「デントリペア」「デント」と呼ばれて無塗装鈑金工法の確立した技術となっています。 しかしながら、導入当時の「デントリペア」は「エクボ直し」と言われたように「小さなヘコミを直す」ことが主眼の技術だったのです。小さなヘコミだけを相手にする「デントリペア」は、隙間産業だと言われた時代がありました。 デントリペアを習得するには「デントリペアスクール」で学びます。私も 90年代が終わろうとする時に、デントリペアスクールで学びました。しかし「小さなヘコミ直し」を学んだ卒業生は、現場の厳しさの前で次々と廃業に追い込まれていきました。お客様からの様々なヘコミ直しのご注文に対して技術的に未熟だったのです。 「デントリペア」は「ペイントレス・デント・リペア」が正式な名称です。「無塗装鈑金」です。塗膜が大丈夫なヘコミを直すのが「デントリペア」ですが、傷があるヘコミをヘコミだけ直すこともあります。傷の無いヘコミを鈑金塗装しないで直せるのですから、販売前の新車にも対応出来ます。また降雹による雹害車修理では、デントリペアは無くてはならない修理工法となっています。自動車業界そして一般エンドユーザーに「デント」と呼ばれ有効活用されている「デントリペア」ですが、誤った知識や風評なども多くみられます。「デントリペア」に対する間違った評価は悲しいことです。 今日の「デントリペア」は初期導入当時の「デントリペア」ではありません。「小さなヘコミ直し」から出発したデントリペア職人は、「自動車パネルの傷が無いヘコミは全てデントリペアで対応する」ことを目標にしています。そこには、現場で揉まれヘコミと格闘しながら進んで来たデントリペア職人の実践の精華があるのです。 私はここに「デントリペア入門」と題して、「デントリペア」の理論と実践の概要を纏めたいと考えています。この書が皆様にとってデントリペア理解の一助になれば幸いです。
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