いつもは文庫本を買うのですが、今回の姫川シリーズの新刊は待ちきれず、単行本で購入してしまいました。やはり、シリーズものは楽しいので、読むスピードが早く、サッサってページを捲っていきます。単行本のため、持ち歩くには厳しいですが、自宅で時間がある時に読めるので、購入してよかったです。,防音壁の施された部屋に、朝陽新聞の創業家の御曹司が監禁され、やがてその犯人と目される男が殺される。御曹司は脱出するものの交通事故に遭い、意識不明。今回は警視庁の姫川玲子主任だけでなく、魚住久江という所轄に愛着を抱く女性刑事が絡む。その点、主役が二人居るようで、やや読者を混乱させる。また台詞に「なります言葉」が多かったり、敬語の使い方にも釈然としない点がある。作家は文章のプロフェッショナルなのだから、こうしたことにも配慮して欲しい。同時に、編集者や校閲担当者にも責任があると言わねばならない。それにしても誉田氏は、朝日新聞に恨みがあるのだろうか。,姫川玲子シリーズの最新作!待ってました。今から読むのが楽しみです。,誉田さんの小説は大好きで、すべて読破しています。今回も一気読み(^^) 10年ほど前、世間を騒がせた朝日新聞の『慰安婦問題』が核で、興味深い内容でした。個人的には、もう少し姫川の強引さと、誉田さんらしいゲロさがあってほしかったです。日下統括主任のファンなので、はやく彼に警部になってほしいと切望しています。魚住巡査部長もいい味出していますね。はやくも次回作が楽しみ♪ 誉田ファン必読の一冊です(^.^),本作の作者は幾つかのシリーズ作品を発表している。シリーズ作品に、別のシリーズ作品の主要人物が登場する「相互乗入」というような作品も多く発表している作者であると思う。 この作者の代表的なシリーズの一つに、女性刑事の姫川玲子が活躍するシリーズが在る。警視庁捜査一課の殺人事件係の中で班長を務める警部補だ。熱いモノを滾らせて闘うというイメージのヒロインだと思う。犯罪被害者になってしまい、真摯に励ましてくれた女性刑事が在って、残念ながらその刑事が殉職してしまった中で警察官を志したという経過がシリーズの中で何度も語られる。恐るべき犯行に及ぶ者達を追い、同僚達が殉職してしまうという場面も乗り越えている。口の悪い、少し敵対的な同僚刑事が「奴は死神だ」と言っている。 その姫川玲子のシリーズについては、長篇も短篇集も出ていて、多くを読んでいる。過日読了の短篇集『オムニバス』の中で、次の異動に際して評価の高い女性捜査員が姫川班に配属されるという話しになっていることが示唆される。 その評価の高い女性捜査員というのが、別なシリーズのヒロインである魚住久江である。姫川玲子よりも少し年長である。本部の捜査一課で殺人事件の捜査に従事するということは、既に命を落としてしまった人達い纏わる事柄を調べることに他ならない。であれば、巡査部長昇格時に異動した所轄署の係での活動を通じて、色々な人達を援けられる可能性を追う方が善いと考えていた。その魚住久江が捜査一課へ異動し、姫川班に配置されるのが本作となる。 この作者の作品の多くは、視点人物が適宜切り替わりながら綴られる。警察の捜査員達が活躍し、事件の謎を解き明かすという物語に関しては、進行中の事件や捜査に関する部分の他に、やや異なる時間軸で事件に関るキーパーソンの回想や想いや行動が綴られる部分が入るという例も多い。本作は正しくそういう様式である。事件に関るキーパーソンの部分、姫川の部分、魚住の部分が入り交じりながら物語が進む。 大胆な推論で、憑りつかれたように駆け回って情報を集める姫川に対し、慎重に関係者の事情を聴取して行く魚住と、なかなかに面白い。そして遺体を発見した所轄署の反町が色々と重要な情報に行き当たる。様々な事実が積み上げられ、事件の謎が解き明かされて行く。 なかなかに面白い!夢中になった…
レビュー(104件)
シリーズものは楽しみです!!
いつもは文庫本を買うのですが、今回の姫川シリーズの新刊は待ちきれず、単行本で購入してしまいました。やはり、シリーズものは楽しいので、読むスピードが早く、サッサってページを捲っていきます。単行本のため、持ち歩くには厳しいですが、自宅で時間がある時に読めるので、購入してよかったです。
日本語の基本
防音壁の施された部屋に、朝陽新聞の創業家の御曹司が監禁され、やがてその犯人と目される男が殺される。御曹司は脱出するものの交通事故に遭い、意識不明。今回は警視庁の姫川玲子主任だけでなく、魚住久江という所轄に愛着を抱く女性刑事が絡む。その点、主役が二人居るようで、やや読者を混乱させる。また台詞に「なります言葉」が多かったり、敬語の使い方にも釈然としない点がある。作家は文章のプロフェッショナルなのだから、こうしたことにも配慮して欲しい。同時に、編集者や校閲担当者にも責任があると言わねばならない。それにしても誉田氏は、朝日新聞に恨みがあるのだろうか。
待ってました!
姫川玲子シリーズの最新作!待ってました。今から読むのが楽しみです。
待望の姫川玲子シリーズ(*^ー゚)
誉田さんの小説は大好きで、すべて読破しています。今回も一気読み(^^) 10年ほど前、世間を騒がせた朝日新聞の『慰安婦問題』が核で、興味深い内容でした。個人的には、もう少し姫川の強引さと、誉田さんらしいゲロさがあってほしかったです。日下統括主任のファンなので、はやく彼に警部になってほしいと切望しています。魚住巡査部長もいい味出していますね。はやくも次回作が楽しみ♪ 誉田ファン必読の一冊です(^.^)
本作の作者は幾つかのシリーズ作品を発表している。シリーズ作品に、別のシリーズ作品の主要人物が登場する「相互乗入」というような作品も多く発表している作者であると思う。 この作者の代表的なシリーズの一つに、女性刑事の姫川玲子が活躍するシリーズが在る。警視庁捜査一課の殺人事件係の中で班長を務める警部補だ。熱いモノを滾らせて闘うというイメージのヒロインだと思う。犯罪被害者になってしまい、真摯に励ましてくれた女性刑事が在って、残念ながらその刑事が殉職してしまった中で警察官を志したという経過がシリーズの中で何度も語られる。恐るべき犯行に及ぶ者達を追い、同僚達が殉職してしまうという場面も乗り越えている。口の悪い、少し敵対的な同僚刑事が「奴は死神だ」と言っている。 その姫川玲子のシリーズについては、長篇も短篇集も出ていて、多くを読んでいる。過日読了の短篇集『オムニバス』の中で、次の異動に際して評価の高い女性捜査員が姫川班に配属されるという話しになっていることが示唆される。 その評価の高い女性捜査員というのが、別なシリーズのヒロインである魚住久江である。姫川玲子よりも少し年長である。本部の捜査一課で殺人事件の捜査に従事するということは、既に命を落としてしまった人達い纏わる事柄を調べることに他ならない。であれば、巡査部長昇格時に異動した所轄署の係での活動を通じて、色々な人達を援けられる可能性を追う方が善いと考えていた。その魚住久江が捜査一課へ異動し、姫川班に配置されるのが本作となる。 この作者の作品の多くは、視点人物が適宜切り替わりながら綴られる。警察の捜査員達が活躍し、事件の謎を解き明かすという物語に関しては、進行中の事件や捜査に関する部分の他に、やや異なる時間軸で事件に関るキーパーソンの回想や想いや行動が綴られる部分が入るという例も多い。本作は正しくそういう様式である。事件に関るキーパーソンの部分、姫川の部分、魚住の部分が入り交じりながら物語が進む。 大胆な推論で、憑りつかれたように駆け回って情報を集める姫川に対し、慎重に関係者の事情を聴取して行く魚住と、なかなかに面白い。そして遺体を発見した所轄署の反町が色々と重要な情報に行き当たる。様々な事実が積み上げられ、事件の謎が解き明かされて行く。 なかなかに面白い!夢中になった…