「戦後の日本住宅を一変させた発明品」といわれるDK(ダイニング・キッチン)は、「公団2DK」人気に支えられて急速に普及し、現在の住宅プランの大半は、DK、あるいはその応用型を採用している。わずか六畳ほどの、もはや当たり前の空間にすぎないDKだが、その誕生の背景には、戦前からの長い複雑な経緯と、戦後日本の復興・民主化にかける建築家たちの切なる声があった。男尊女卑、家父長制度、格式主義との闘い-封建性との闘い-があった。そして、女性建築家第一号・浜口ミホの信念があった。DKはどこから来たのか。これまでの台所学、建築史論、等等個別の根拠によるルーツ諸説に欠けたものはないか。本書は、戦前、西洋近代建築の神髄を学び、戦後、主役に躍り出た建築家たちの情熱にスポットを当てた、DK創世記である。
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