日本の科学者2022年6月号 Vol.57(653号)
今回の特集は,過去,戦前からの実践の積み上げから21世紀の知識基盤社会における学びへと100年の歴史を振り返りつつ,小学校から高等学校,特別支援学校をも含めた実践と教員養成における実践をも踏まえた論文で構成し,重層的な企画となった.実践と歴史を通じて,不易である真実を明らかにすることを試みた.
本特集では,実践の中から子どもと向き合って見えた確かな事実,手ごたえについてコンピューターでも科学でも導き出せない証明ができたように思う.小,中,高,支援学校,教員養成それぞれの現場で積み上げてきた確かな思いと歴史が次の時代を創ることが明らかになったのではないか.
未来予測が困難な(VUCA,変動的Volatileで,不確実Uncertain,複雑Complex,曖昧なAmbiguous)時代の学校は,コンピューターではなく人の手で創ると改めて確認をした.
(「学校教育における実践知を問う 近藤真理子」より抜粋)
《特集》
学校教育における実践知を問う
まえがき 近藤真理子
言葉の玉手箱 安井 勝,森下 博,五島丸太,土佐いく子,山田正人
1930年代の生活綴方における知の創出
──子どもの生活と表現にねざす教育論を目指して 川地亜弥子
学習集団づくりにおけるキーコンピテンシーと学習権の保障 近藤真理子
【コラム】OECDにおけるキーコンピテンシー 近藤真理子
子どもを「人として育てる」立場から学力問題とICT教育を考える 森下 博
今,なぜ生活綴方教育か
──子どもの声を聴く 土佐いく子
支援学校での育ち・学び合い
──正しいことより楽しいことから 五島丸太
海外スタディツアー
──意識が変われば世界が変わる 山田正人
日本の教員養成における課題と展望 安井 勝,藤本文朗
【談話室】
URAは大学の教育研究にどう貢献できるか 坂口愛沙
【論文】
日本における在野研究の現状と可能性 嶋崎史崇
〈読者の声〉
〈科学者つうしん〉
〈編集後記〉(中嶋俊一)
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