正岡子規(1867年から1902年)俳人・歌人。
近代俳句・短歌、それに写生文という新しい扉を開いた正岡子規。その頭脳はある時期から「近代」を生み出したにしても、その「腹蔵」には「江戸」がしっかりと根を張っていた。多面体でありえた、またそうならなければならなかった子規の「志」とは何か。挑戦と敢闘の短い生涯に迫る。
はしがきーー大仕事をなしえた秘密に迫る
第一章 松山や秋より高き天守閣ーー松山時代(一八六七〜八三)
1 士魂の生まれるところ
2 漢詩文ーー子規を育んだ学問
3 青雲の志
第二章 草茂みベースボールの道白しーー学生時代(一)(一八八三〜八八)
1 上京した書生っ子
2 学問への志
3 短歌・俳句のたしなみ
4 青春の光ーー野球青年
第三章 卯の花をめがけてきたかほととぎすーー学生時代(二)(一八八九〜九二)
1 漱石ーーライバルにして親友
2 俳句に開眼
3 小説に挫折
4 俳論家「子規」の登場
第四章 芭蕉忌や我に派もなく伝もなしーー俳人「子規」の誕生(一八九三〜九五)
1 新しい俳友からの刺激
2 俳論家「子規」
3 「写生」への開眼
4 日清戦争への従軍
第五章 いくたびも雪の深さを尋ねけりーー俳句の名声と病(一八九五〜九六)
1 最後の松山
2 近代俳句の設計図
3 最後の旅から帰って
4 病臥の中の決意
第六章 今年はと思ふことなきにしもあらずーー雑誌の発刊と写生文(一八九六〜九八)
1 虚子が後継者となるまで
2 近代俳句雑誌の誕生
3 文章の近代化
第七章 くれなゐの二尺伸びたる薔薇の芽の針やはらかに春雨のふるーー短歌の革新へ(一八九六〜一九〇一)
1 短歌の新旧
2 新しい歌のモデル
3 歌の運動の磁場として
4 子規短歌の世界
第八章 糸瓜咲て痰のつまりし佛哉ーー最晩年、病床を描く(一九〇一〜〇二)
1 書くことが生きること
2 病との闘い
3 病を楽しむ
4 絵の愉楽
5 末期
終 章 遺産が生む新たな遺産
引用・参考文献
あとがき
正岡子規略年譜
人名・事項索引
レビュー(0件)