「東京2020」の喧騒の中でジョギングや軽スポーツで汗を流す人々、国際舞台で活躍しようとひたすら練習に打ち込む競技者、輝くことなく地域へ戻り子供たちを育もうとしているかつてのオリンピアンたちの存在も私たちは知っている。こうした人びとの日常的な営為とスポーツを手段として「力」の行使を実践しようとする手触り感のない「社会」との狭間でわたしたちは何を主張し、何を改変していけばいいのだろう。
視覚中心のメディアに翻弄される現代社会の中でスポーツを語る時、社会学的「生活論」とその「実践」論が一つの回答を引き出してくれた。
第1部 生活論の継承と展開ー論理と実践
第1章 生活論とは何かー社会学・民俗学の立場から
第2章 生活論と「多様な経済」論の狭間で
第3章 現代スポーツの批判社会学研究
-現場から考えること・学知・臨床的対面性
第4章 スポーツ化する社会への生活論的アプローチ
-白いスタジアムと「小さな共同体」をつなぐために
第5章 公共施設の市場化と生活化
ー市場化の内側から変革の可能性
第6章 野外教育のローカル化と生活化の行方
第2部 生活化するスポーツの論理と実践 -事例からの考察
第7章 方法としてのスポーツ
ーグランドゴルフから迫る宮城県七ヶ宿町湯原の創造性
第8章 むらのこし集団「くらして」と野外教育
第9章 縮小型社会における地域自治活動の担いの仕組み
ー公園管理と野球の「ゆるやかな連携」
第10章 NPO法人Aの運営論理と実践の軌跡
第11章 オリンピック・レガシーの生活化へー2012年ロンドン大会の企図と課題
第12章 「特区」とスポーツ、その生活論的奪回
ー開発される例外空間ー
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