室町幕府二五〇年の軌跡を、最新研究で一望する
室町時代といえば、何を思い浮かべるでしょうか? 同名のベストセラーでも著名な「応仁の乱」でしょうか。あるいは、「観応の擾乱」でしょうか? おそらく、みなさんの持つイメージは一定しないことでしょう。そもそも、室町幕府は成立/滅亡年についても議論があります。また、約二五〇年の存続期間のうち、最初の五〇年は南北朝時代、後半の一〇〇年は戦国時代にも区分されます。室町時代とは一体なんなのか、ますますわからなくなってきます。しかし、そこには確かに将軍と管領(執事)が存在しました。本書は、彼ら四二人の列伝から室町時代を見直していきます。ただし、この大著を通読したのち、みなさんの室町観はより多様化するかもしれません。それでは、室町幕府興亡の軌跡を、ともに辿りましょう。
レビュー(5件)
著者の皆さまには感謝しかありません!
本の厚さが2.5cmを超える本です。本が立ちます・・・。「なんせ、ひどい時代だけど、リーダーとして、将軍、管領は責務を全うしよう、と頑張ったんだな・・・」という読後感を持ちました。「そもそもの設計(体制)が悪すぎる(将軍の直轄領が少ない=将軍の力が相対的に弱い)」を起点としているので、義政、義尚、義稙は、センスがないよね・・・と思うものの、他の将軍や管領に能力がない、意志がダメダメ、とは思えませんでした。室町時代は人材がいなかったが故に乱れ続けた、というよりは、そもそもの仕組みの悪さを克服できなかったが故に、活躍できるはずだった人材が無念のうちに死なねばならなかった時代、と思いました・・・。