特集 動き出す志野
『炎芸術』は近現代陶芸の専門誌として1982年に創刊し、今号で記念すべき150号を迎える。創刊を祝って巻頭に「炎芸術」と揮毫したのは、昭和の巨匠・加藤唐九郎であった。初心にかえり、最も日本的なやきものは何かと考えたとき、和物茶碗の国宝二碗のうちの一つである《卯花墻》に代表される「志野」を挙げたい。今から約400年前、中世から近世へと社会体制が転換する変革のときである桃山時代に生まれた志野は、歪みを内包した豊かな造形に鉄絵による文様を伴う、革新的な初めての白いやきものであった。昭和の桃山復興を経て、日本人にとって志野は特別な存在であり続けている。本特集では、これからの志野を担う注目作家の作品を通じ、現代を生きる作家が志野に何を見出し、何を表現しようとしているのか、多様に展開する志野のいまを探る。
目次
特集 動き出す志野
加藤亮太郎
志野の王道を歩む
加藤高宏
銘がイメージを喚起する志野茶碗
桑田卓郎
拡張する志野
後藤秀樹
原点を見据える「志野海神」
文・和歌由花(美濃加茂市民ミュージアム学芸員)
林 友加、樋口雅之、有本空玄、山田洋樹
大森礼二、瀧川恵美子、伊藤公洋、鈴木 健
酒井博司、鈴木伸治、安洞雅彦、鈴木 都
山口真人、西岡 悠、深見文紀
現代志野の流れー昭和から平成まで
荒川豊蔵、川喜田半泥子、加藤唐九郎、北大路魯山人、岡部嶺男
鈴木 藏、加藤孝造、吉田喜彦、若尾利貞、山田 和
現代志野の表現者たち
文・石崎泰之(岐阜県現代陶芸美術館館長)
志野が生まれる場所 加藤亮太郎
志野が生まれる場所 加藤高宏
志野が生まれる場所 桑田卓郎
志野が生まれる場所 後藤秀樹
「古典と現代」青磁1
浦口雅行
現代青磁の革新者
フォーカス・アイ 阿波夏紀
アンフラマンスなやきもの
文・山内舞子(キュレーター・美術評論家)
期待の新人作家 砂山
文・大野響子(ライター)
現代工芸の作り手たち 第23回 木工 亘 章吾
無二の積層曲木で木工の新境地へ
文・小吹隆文(美術ライター)
展覧会スポットライト 生誕150年記念 板谷波山の陶芸 麗しき作品と生涯
文・荒川正明(学習院大学教授)
展覧会スポットライト 陶芸家 辻村史朗
文・村松美賀子(編集者・文筆家)
展覧会スポットライト 新野洋×西澤伊智朗 自然を創る
文・坂上しのぶ(ヤマザキマザック美術館学芸員)
陶芸実践講座 陶でつくるいきもの造形 第6回 フクロウ
講師・冨岡奈津江
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HONOHO GEIJUTSU English Summary
他
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