戦争,津波やハリケーンのような自然災害,政変などの危機につけこんで,あるいはそれを意識的に招いて,人びとが茫然自失から覚める前に,およそ不可能と思われた過激な市場主義経済改革を強行する.アメリカとグローバル企業による「ショック療法」は世界に何をもたらしたか.3.11以後の日本を考えるためにも必読の書.
■ 上巻目次
序章 ブランク・イズ・ビューティフルーー30年にわたる消去作業と世界の改変
第一部 ふたりのショック博士ーー研究と開発
第1章 ショック博士の拷問実験室ーーユーイン・キャメロン,CIA,そして人間の心を消去し,作り変えるための狂気じみた探究
第2章 もう一人のショック博士ーーミルトン・フリードマンと自由放任実験室の探究
第二部 最初の実験ーー産みの苦しみ
第3章 ショック状態に投げ込まれた国々--流血の反革命
第4章 徹底的な浄化ーー効果を上げる国家テロ
第5章 「まったく無関係」--罪を逃れたイデオローグたち
第三部 民主主義を生き延びるーー法律で作られた爆弾
第6章 戦争に救われた鉄の女ーーサッチャリズムに役立った敵たち
第7章 新しいショック博士ーー独裁政権に取って代わった経済戦争
第8章 危機こそ絶好のチャンスーーパッケージ化されるショック療法
第四部 ロスト・イン・トランジションーー移行期の混乱に乗じて
第9章 「歴史は終わった」のか?--ポーランドの危機,中国の虐殺
第10章 鎖につながれた民主主義の誕生ーー南アフリカの束縛された自由
第11章 燃え尽きた幼き民主主義の火ーー「ピノチェト・オプション」を選択したロシア
原注
■ 下巻目次
第12章 資本主義への猛進ーーロシア問題と粗暴なる市場の幕開け
第13章 拱手傍観ーーアジア略奪と「第二のベルリンの壁崩壊」
第五部 ショックの時代ーー惨事便乗型資本主義複合体の台頭
第14章 米国内版ショック療法ーーバブル景気に沸くセキュリティー産業
第15章 コーポラティズム国家ーー一体化する官と民
第六部 暴力への回帰ーーイラクへのショック攻撃
第16章 イラク抹消ーー中東の“モデル国家”建設を目論んで
第17章 因果応報ーー資本主義が引き起こしたイラクの惨状
第18章 吹き飛んだ楽観論ーー焦土作戦への変貌
第七部 増殖するグリーンゾーンーーバッファーゾーンと防御壁
第19章 一掃された海辺ーーアジアを襲った「第二の津波」
第20章 災害アパルトヘイトーーグリーンゾーンとレッドゾーンに分断された社会
第21章 二の次にされる和平ーー警告としてのイスラエル
終章 ショックからの覚醒ーー民衆の手による復興へ
訳者あとがき
原注/索引
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