明治時代末期から百年以上に渡って、改廃を繰り返し形を変えてきた、秩父山中の奥深くをめぐる森林巡視と営林を目的とした歩道。かつて、奥秩父、奥多摩とその周辺地域(奥武蔵・西上州・南佐久)の現在登山道がない真空地帯には、山人の間で「林道」と呼び慣わされたこれらの道により、驚くような林道網が構築されていた。記録に現れることが少ない、古い「林道」について、田部重治、田島勝太郎、原全教を初めとする幾多の登山家達、また仕事で趣味で山に入る人々の多彩な文献を基に、歴史を追い、実際に踏破して滅び行く「林道」の現在の姿を実地で確認した。さらに、航空写真測量を用いた高精度の地形図刊行前に消滅したため正確な位置すら明らかでなかった「林道」の位置を、初めて地形図上に再現した。奥秩父、奥多摩と周辺地域の「林道」の概要、著者自身による通行記録、位置図を集成し、まとめた研究書。下記の各林道を収録 ─ 日原雲取道、天祖山裏参道、細久保本線、細久保水源林道、大反道、大久保谷林道、大久保水源林道、川浦谷林道、日野水源林道、寺沢林道、後山林道旧道、飛龍山東面林道、藤尾上段林道、大洞林道本線、大洞林道支線、滝川右岸道、金山沢・八百谷作業道、八百谷林道、槙ノ沢林道(バラトヤ林道)、唐松尾北尾根(黒岩新道)、通り尾根道、滝川林道、豆焼林道、孫四郎林道、荒川林道、破風山林道、柳小屋林道、赤沢林道、大河俣林道、中津川林道、松尾坂、雪久保林道、小三国峠道、三宝山北面の林道、梓久保林道、岩屋林道。
レビュー(0件)