日本の個人金融資産はついに2000兆円の大台を超えるが、その半分以上は現預金で保有されており、「貯蓄から投資」は遅々として進んでいない。しかし、2020年は「資産運用元年」になる可能性がある。本書では「トラウママップ」を活用して、バブル崩壊後の超円高・株安の「雪の時代」に家計が資産運用で負った傷の深さと預金がすべてだった日本の金融のかたちを解説し、今こそ、一人一人が資産形成を真剣に考え行動すべき時であることを示す。
第1章 2022年は資産運用元年
貯金箱が象徴する戦後の金融教育/個人金融資産は2000兆円の大台に/「人生ゲーム」と「モノポリー」 ほか
第2章 株式運用トラウママップー根深いネガティブマインド
資産運用におけるトラウマの存在/トラウマがほとんどない米国個人投資家/不動産価値の消失は「第二の敗戦」の規模/株や不動産を国富と見るカルチャーの醸成を ほか
第3章 円高トラウマー日本人はなぜ外貨で資産形成をしなかったのか
日本人のホームカントリーバイアスの強さ/「だるまさんが転んだ」の状況が生んだ円高トラウマ/「為替版トラウママップ」に見る円高トラウマ ほか
第4章 マクロ経済政策の課題は何かーアベノミクスと「雪の時代」の転換
アベノミクスから9年、雪は解けた/問題の本質は日本市場の株式保有構造/米国の高圧経済の教訓/資産価格底上げは「いつか来た道」となるか ほか
第5章 世代間ギャップー資産運用における「40歳の崖」とは
トラウマ世代・氷河期世代 VS 雪解け世代・アベノミクス世代/「人生の見える化」と年金の重要性/ゴールベースアプローチによる資産管理 ほか
第6章 金融機関ー銀行天動説から「脱銀行」モデルに
渋沢栄一が描いた銀行像/銀行のリスク転換モデル/銀行の「預金ファーストモデル」/リスクブラックホールに陥った銀行/持合解消と「貯蓄から投資」はコインの表裏/資産運用業の位置付け向上を ほか
第7章 資産運用ー家計、企業、金融機関は投資家モデルに
「波平さんモデル」から「人生100年モデル」へ/成人式に加えて「高齢式」を/必要な「かかりつけ金融機関」/企業が投資家
的になる「シンザイテク」も/「金利水没」で運用の常識が通用しない時代に ほか
第8章 金融教育ー「貯金・節約こそが美徳」から次のステージへ
高校での金融教育スタートの意義/家計も「脱銀行」に踏み出せ/「広島カープモデル」の拡大を/分配重視政策の是非/若者が望むのは成長・雇用/プロビジネスで成長戦略への対応を ほか
第9章 結語ー日本自体が投資家モデルに
貿易立国から投資立国への転換/2000年代半ばまではマネーフローは「逆ザヤ」状態/2010年代に入り投資行動が大きく転換/総合商社的センスで国際分散投資を/資産運用を通じた日本の戦略転換を/2022年は資産運用元年に ほか
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