気がついたら老境に入っていた。老人にはすることがない、体力がない、楽しみがない、死が近い。著者キケロは、この四つの悲観的通念を吹き飛ばし、老年の幸福を実例をあげて論証する。そこでは社会問題としての実践的な知恵が展開される。老年もなかなか捨てたものではないと思わせ、多くのひとに力を与えつづけながら二〇〇〇年読みつがれてきた老年のための幸福論。
訳者・八木誠一による「私の老年論」を付す。
文庫版へのまえがき
はしがき
解説 『老年論』について
『老年論』
献辞
スキピオとラエリウスの懇願
幸福な老年の実例をあげる
老人はすることがないという通念に反論する
老人には体力がないという通念に反論する
老人には何の楽しみもないという通念に反論する
老年には死が近いということについて
キケロについて
登場人物について
人名・地名解説
文献表
地図
私の老年論 キケロに寄せて 八木誠一
あとがき
文庫版へのあとがき
レビュー(2件)
老いとの向き合い方が説かれています
本書の著者キケロ(紀元前106年-紀元前43年)は、古代ローマ時代の政治家・哲学者です。 そんな彼の老いに対する考えが、同じく古代ローマの政治家である大カトーの口を通して語られています。 「老人にはすることがない」「体力がない」「楽しみがない」「死に直面している」といった悲観論を反駁していくのです。 この本を読めば、老いとの向き合い方について、何かしら得るものがあると思います。 若い人にもお勧めしたい内容です。