生体内での力の刺激が疾患発症に寄与することが次々と発見され,新たな展開をみせるメカノバイオロジー.力学的視点から組織レベルでとらえた疾患や生命機能の姿から,治療法への展開までご紹介します.
序
概論 メカノバイオロジーの現状と課題
第1章 メカニカルストレスが関わる疾患
I.循環系/呼吸器疾患のメカノバイオロジー
1.心筋メカノバイオロジー機構の解明による心不全治療・層別化法の開発
2.力学現象としての動脈硬化
3.脳動脈瘤のメカノバイオロジー
4.腎疾患のメカノバイオロジー
5.気管支喘息のメカノバイオロジー
II.骨・筋系疾患のメカノバイオロジー
6.骨恒常性とその破綻を司るメカノバイオロジー
7.関節軟骨のメカノバイオロジー
8.メカニカルストレスに依存した腱・靱帯組織の恒常性維持機構
9.微小重力環境を利用した筋萎縮機構の研究
10.エクササイズピル(運動模倣薬)〜サルコペニア,フレイルと戦うためのgeroprotector
III.がんのメカノバイオロジー
11.細胞増殖の接触阻害における物理的要因の役割
12.がん間質のメカノバイオロジーが明らかにするがんの本態
13.浸潤・転移におけるがん細胞力学
第2章 発生と再生のメカノバイオロジー
I.神経系のメカノバイオロジー
1.神経細胞の移動と軸索ガイダンスのメカノバイオロジー〜Shootin1によるクラッチ連結が生み出す推進力の発生機構
2.立体的形成中の脳原基における力学的事象とメカノセンシング
II.上皮のメカノバイオロジー
3.メカニカルな力を介した上皮からの細胞排除
4.皮膚再生・再建のメカノメディシン〜皮膚や創傷のためのメカノセラピー
III.組織再生のメカノバイオロジー
5.心筋再生のメカノバイオロジー
6.血管新生のメカノバイオロジー
第3章 細胞はどのように力を感知して利用するのか?
I.感覚系のメカノセンシング
1.内耳蝸牛のナノ振動の成立機構と難聴
2.皮膚の機械受容器
3.神経系による血圧調節
II.細胞のメカノセンシング/シグナリング
4.心筋と骨格筋のメカノセンシング
5.細胞ー細胞/細胞ー基質間におけるメカノセンシング
6.核におけるメカノシグナリング
7.機械受容チャネルによるメカノセンシング〜ボウル型のPiezoとバネ付のTRPチャネル
第4章 メカノメディシンを目指すメカノデバイスの開発
1.間葉系幹細胞の分化抑制培養力学場の設計
2.マイクロメカノデバイス
3.音波を用いたメカノメディシンの開発
4.慢性筋疼痛の診断/治療法の開発:現状と展望
索引
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