かわぐちかいじ氏激賞!
「浅間山荘事件以後、新左翼過激派はどうなったのか、
何と山谷でヤクザと激突していた。
革命か抗争か、これは共に暴力を肯定したもの同士が
存在を懸けて渡り合った血の記録だ。
読まずにはいられない」
戦後復興にまい進する東京の片隅で、高度成長を支えた日雇い労働者たちが集まった山谷のドヤ街。一億総中流化社会からふるい落とされた、消したい過去を持つ無宿人たちがやけっぱちの賑わいに片時の安息を見出していたこの街は、およそ40年前、いまやともに絶滅危惧種となった「ヤクザ」と「過激派」の抗争による殺戮の場と化した。
なぜヤクザと過激派はこの街で全面衝突を余儀なくされたのか?
日雇い労働者たちのオアシスはなぜ衰退したのか?
ヤクザに存在意義はあるのか?
左翼活動家に大義はあったのか?
繁栄から取り残された労働者たちと、時代から見捨てられた過激派、欲望に取り憑かれた暴力団、さらには警察権力を交えたヤケクソの暴力がほとばしる、戦後史に埋もれた「日本社会の歪」が激しく暴発するピカレスク・ノンフィクション!
序章
革命か抗争か
第一章
現場闘争
第二章
暴力手配師を撃て
第三章
ドヤ主と活動家
第四章
過激なる者たち
第五章
いいかげんな男
第六章
左翼・右翼・ヤクザ
第七章
金町戦 皇誠会登場
第八章
金町戦 互助組合の策謀
第九章
金町戦 撮影現場の悲劇
第十章
金町戦 襲い来る銃弾
第十一章
戦線離脱
第十二章
映画と民間権力
第十三章
山口組國粋会
第十四章
それぞれの戦後
終章
北帰
レビュー(6件)
ノンフィクションの基本は?
日雇い労働者の町・東京の山谷を舞台に、彼らを援護する新左翼の過激派と、手配師らを仕切るヤクザ組織の激突を中心に描いたノンフィクション。素材としては興味深いが、ネタ元が一部の行動派や人権派の弁護士、それに地元住民に限られ、暴力団側への取材が殆ど無い。過去の文献にも頼り過ぎていて、ノンフィクションは足で書くという基本に欠ける。表題や帯文に惹かれて買ったが、消化不良。同じ団塊の世代、つまり全共闘世代には物足りない。もとより極左を肯定するものではないが。
釜ヶ崎と比べると山谷は普通の街になっているので、この本は当時を知らないとピンとこないと思います。 又、双方が激突したシーンの記述が意外に淡泊で、作者も目の当たりにしていないんじゃないでしょうか。 大手の出版社が今の時代に出版した意図と、売れると考えた理屈がよくわからない本でした。