若い頃の私は、過去が今を作り、今が未来を作るのだと思い、生きてきました。その為、人生につまづいた時、あの時の選択が間違っていたのだと過去を悔やみ、時には、運が悪かったのだと、自分を納得させてきました。 しかし、四十五歳を過ぎた頃、その辺りの認識は大きく変わりました。訪問看護師をしていた私は、患者さんの抱える肉体的、精神的な病、闘病、寿命と向き合う日々の中で、人生は、ただ、『定め』の中を生きているだけなのかもしれない、という暗いトンネルに迷い込みます。その暗いトンネルから、数年かけて、抜け出した時、私なりの真実に出会いました。その内容は、ラストメッセージで伝えています。良かったらお読みください。(前編、後編の二冊の構成です。) ヤヌスの脳(後編) ヤヌスの脳(造語)という特殊な脳を持った女性が主人公。この脳を持った人間は、前世から持ち越してきた迎え火(カルマ)があるとされている。 ヤヌス、ローマ神話では、門の守護神、頭の前後に反対向きの顔を持つ双面神。物事の内と外を同時に見る事が出来た神。 主人公の脳は、左脳を魂が、右脳を思考に存在する自分、要は、主人公が支配している。別々のエネルギー体が、共生、共存しているのだ。だが、この二つのエネルギー体が、眠りという休息状態に入った時、同調した波動が生まれ、夢という形で前世体験を知る事が出来た。 ある夜、主人公の水木三葉は、今世に使命がある事を知らされる。十四世紀のフランス、修道女時代に交わした、「時代が良くなったら、痛くない医療をしよう」、という約束を果たす為であった。だが、この約束以外にも、三葉には、親愛なる友の『定め』の為に、天と交わした約束があった。複雑に交差した、前世と今世。その使命を果たす事は出来たのか。そして、その使命の先に、三葉が見たものは何か。 看取りの場で出会った患者さんやその家族との出会いで、主人公が成長していく、フィクションとノンフィクションの混合物語。
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