100歳の父と義理の娘。
骨折による入院をきっかけに、徐々に険悪になるふたりの関係。
しかし延命治療の中止と、自宅での看取りを決めたときから、再びふたりに「なかよし時間」が訪れる。
本書は高齢者のために必要な医療とは、そして自宅で看取ることの幸せについて語る体験談です。
いよいよ退院の日がきた。
私たちは父の病室を訪れた。
「お父さん、今日、退院しますよ」
父はその頃はもう生気がなくやつれた感じであったが、
今日はどうであろうかと父の顔を覗き込むと、
その目は、今までになく輝いていた。
(中略)
家に帰って落ち着いたところで、私は、聞いた。
「お父さん、家に帰ってきましたよ。どうですか」
父はひと言答えた。
「幸せだ」
(本書より)
レビュー(2件)
とても参考になります
義父を看取った家族の実話の手記です。「102歳」とありますが、入院すると高齢者に起こりうることを詳しく書いたもので、これからご両親を看取る方には知っていて欲しいことです。 私には高齢の母親がいますが、とても参考になると思いました。このように穏やかな最期を迎えさせてあげたいです。 たいへん読みやすく、実にスラスラ読むことが出来ます。また読み物としても、心温まるものがあり、読後感がいい本です。
私でも親の平穏死を実現できるかも!
二人きりで暮らす八十代の両親の望む事と私が二人に良かれと思う事のギャップに悩む今、出会った本です。平穏死ってなんだろう?102才だから大往生なのか?事故死でも自死でもなく、ベッドの上で死ねる事なのだろうか?タイトルから色々想像しましたが、著者は、平凡な一主婦の私にもこれから迎えるであろう両親の最後の時に対しての対処の指針を示してくれた気がします。