「VEGAN=ビーガン」という言葉は、完全菜食主義などと訳され、豆腐と玄米を好む極端な食事法、女性に人気の健康志向の生活スタイルとみられてきた。
しかしそれは薄っぺらな理解といえる。本書はこうした誤解を丁寧に解き、ビーガンとは、動物搾取の産物を可能な限り一掃しようとする考え方で、具体的には、肉・乳・卵・蜂蜜などを避け、衣では絹・革・毛皮・羊毛などを避け、さらに動物実験を経た化粧品を避け、こうした動物搾取を推進する企業や研究に反対する社会運動であることを解説する。動物搾取、人種差別、性差別、階級差別に反対する、脱搾取=ビーガニズムの入門書。
謝辞・8
はじめに・9
第一章 動物の権利 15
私たちの道徳的矛盾・17/動物の権利とは?・20/動物法・21/食用に使われる動物たち・24/ファッションに使われる動物たち・32/実験に使われる動物たち・37/娯楽に使われる動物たち・39
第二章 脱搾取 49
食事だけではない・52/脱搾取をつらぬく・55/栄養・60/旅行・65/酒類・66/脱搾取派と動物の権利活動・67/従来の脱搾取を超えて・70
第三章 人間の権利 73
父権制と特権・75/人権と「倫理的商品」の神話・81/同居者の犯罪・94/他の人権侵害・96
第四章 環境 109
動物製品と気候変動・111/消えゆく野生動物・115/環境人種差別・118/エコフェミニズム・122/健康な自分、健康な惑星・124
第五章 思いやりある世界 129
連帯を築く・131/思いやりを育てる・138/言い訳を乗り越えて・145/前に伸びる道・147
第六章 Q&A 153
1 菜食は世界の飢餓を解決できるのか。・154/2 皆が脱搾取派になったら畜産利用される動物たちはどうなるのか。・155/3 「人道的食肉」という選択肢は魅力的なのではないか。・156/4 多くの先住民、例えばイヌイットやチベット人は、タンパク質摂取のために動物を頼りとする。脱搾取派はこの点で問題を抱えないのか。・157/5 菜食は動物食より金がかかるのではないか。・158/6 植物は痛みを感じないのか。・159/7 肉のために育てられる動物は、捕食動物から守られ医療を受けられるのだから、恩恵に浴しているのではないか。・160/8 なぜ動物虐待を拒む人と拒まない人がいるのか。・160/9 植物を食べるなら脱搾取派は蜜蜂を搾取するのではないか。・162/10 有害生物についてはどう考えるか。有機農場でもテントウ虫を持ち込んで、作物を食べる虫を殺すなどする。それに白蟻、ごきぶり、ねずみは病気を運び、家を住めなくする。殺してよい動物、いけない動物を分ける議論は脱搾取の倫理に反するのではないか。・162/11 動物を食べるのは個人の選択ではないか。・163/12 作物の収穫は屠殺以上に動物を殺すのではないか。・164
補 遺 167
補遺A 動物を助ける10の方法・168
補遺B 脱搾取の実践を助ける10の方法・169
補遺C 周りの人を脱搾取派にする10の方法・171
補遺D 人を助ける10の方法・173
補遺E 有名無名の12の言葉・175
補遺F 関連団体と資料・194
解題・195
ビーガン・菜食・脱搾取・196/補足と反論・199/よりよい生き方をめざして・201
レビュー(5件)
ドナドナドナドーナー売られて行くよ♪
屠殺場に送られる(T . T)辺りでとじました。ドナドナ♪が頭の中で聞こえたました。子供の頃は規模の小さな農家で、豚も鶏も居ました、食事時にこれは、あの豚の肉と聞き、逃げ出した記憶があります。豚は本当は綺麗ずきで居る場とトイレは、ちゃんと分けると聞いた事もある。赤い血が流れ、子供が生まれれば横たわってお乳飲ませる、その場面が頭を過ぎります、私たちと同じ哺乳類です。また、ヴィーガンの方は絹も、羊毛も身に付けないとか(ネット検索) ヨウザン(漢字がわからない…)もやってて、確かに絹取る為に繭をお湯につけて中の虫殺してしまうな、と思い出しました。閉じたあたりまでは、暗く、たとえばスペインの牛追い祭りでは、牛を散々虐めたあとに殺してしまう、とか、 気持ちよく読む事が出ません。動物保護と地球環境に少しでも貢献する為に、完全ヴィーガンに近づきたい気持ちはありますが…。少しずつ近づいていくしかないです。
ビーガンの入門書
ビーガンの入門書です。 ビーガンは完全菜食主義ではなく、動物にも権利を認め、人間による動物の搾取や虐待に反対している事が丁寧に書かれています。 現代の倫理学で命ではなく苦痛が争点になるため、苦痛を感じない植物を食べるというのは合点が行きます。 また、現代栄養学では動物は食べなくても健康だという説が有力ですし、様々な意味で理にかなっているなぁと感心しました。 肉より野菜や穀物などの植物の方が値段も安いため、あまりお金がない私でも実行していけそうです。 人生で何冊しか出会えない生き方を変えてくれる本でした。
完全菜食主義者の入門書ですね。
この本は、完全菜食主義者というビーガンの考え方の入門書ですね。 動物保護の為に完全菜食主義の薦めを書いていますね。 ただ、論点としては、P60に、「栄養」と項目がありますが、実際に、毎日の献立として、栄養学に基づいたものをメニューとして、書かれていないことです。 そもそも、栄養学に基づいた献立がないのに、どうして、ビーガンを実践できるのしょうか?栄養不足で、免疫不全になり、病気で早死にするのは、わかりますね。 また、ビーガンを実践する栄養学に基づいたメニューが、経済的に、ちゃんと、毎日、購入できるのかというのも問題ですね。それぞれの国や地域にあった事情があるので、お金がかかる上に、購入できない可能性もあります。 そして、「植物は痛みを感じるか?」と事を論点に書いていますが、植物が痛みを感じるか、どうかが問題ではなく、植物も生命の一つであり、動物だけを大事にして、植物だけは、殺していい訳がありません。動物も植物も平等に扱うべきです。この本では、動物を食べていい人間の主張を否定しているだけで、説得力がある論点整理になっていないですね。あと他の論点でも、都合が悪くなると、動物を食べていい人間の主張を否定しているだけで、肯定的な根拠が書かれていません。そういう所がこの筆者の限界でしょう。 しかし、人間は、悲しい事に、動物や植物から、生命をいただいていかないと、生きていけないという罪深い人種ではあります。だから、食べるときに「いただきます」というのです。それを仏教では業といいます。 その業の教えを全く、無視して、動物はダメで、植物は、食べていいというのは、生命の平等に扱う観点から、問題がある考えと突っ込まれてもおかしくないです。 漫画の「美味しんぼ」の「激闘鯨合戦」を見るといいでしょうね。食文化について知ることができます。 最後に、動物の殺生は、できるだけ避けるべきだが、基本的には、肉や魚や野菜をバランスよく食べて、後は、栄養が取れない分を、健康サプリで補わないと、栄養不足で、早死にするというのが結論です。平均寿命がビーガンは、20年も早いという報告も出ていますからね。 あと、早く、電子書籍化してほしいです。それに、この本の薄さで、2200円の税抜価格というのは、高いと思いますね。どう考えても、1200円位の本だと思いますね。