第二次大戦中にドイツ兵と愛し合ったフランス人女性の多くが、解放後に見せしめとして丸刈りにされた。「対ナチ協力者」として命すら脅かされた彼女たちはどのような戦後を生きたのか。日本人留学生が、つらい過去を背負いながら戦後フランスを生き抜いた女性たちに出会い、その人生を綴った記録。(解説=マルコ・ソッティーレ)
はじめに
第1章 レジスタンスの国ーージャクリーヌの場合
「戦争の子供たち」国際講演会
「フランスの恥」
「呼びかけ」から解放へ
元レジスタンス活動家の反応
マルセイユの老婦人
オルレアンの元陸軍大将
ドイツ国防軍情報センター
第2章 写真の呪縛ーーシモーヌの場合
キャパの写真
『ライフ』
シモーヌ・トゥゾー
裁判による粛清
シモーヌへの追及
リディアさんの父親探し
第3章 「ナチの被害者」--リナの場合
南ドイツ・フェルバッハ
ナチ・ドイツの人種政策
ナチ党による丸刈りの収束
リナの戦後
第4章 母と子の戦後ーーテレーズとマリ= ジョゼの場合
父親探し
ナチの人種主義政策と「生命の泉協会」
解放後の各国の女性への暴力
ドイツ兵の子供への各国の対処
近年の動き
第5章 制裁の起源ーーマルグリットの場合
姦通の罰としての丸刈り
女性の髪の象徴性
見せしめの歴史
「タールと羽」
中世的野蛮
日本における丸刈り
第6章 「不幸な人生を歩むよう定められているの」--セシルの場合
出会い
オテル・ド・ラ・ガール
セシルさんの手記
別れ
第7章 「これは恋の話なのです」--マドレーヌの場合
最初の証言者
グルノーブル
マドレーヌさんの証言
「グリュースゴット、グリュースゴット」
第8章 できなかった再出発ーーエステルの場合
『ヒロシマ・モナムール』
サン= フルール
アルブイ家の人たち
戦後フランスにおける丸刈りの記憶
有罪の被害者
あとがき
岩波現代文庫版あとがき
注
解説 戦時下における女性の「丸刈り」と女性の身体…………マルコ・ソッティーレ
レビュー(0件)