「明治の精神」「日本人の心」などといった人々の意識や心理は、何によって形作られてきたのか。明治一五〇年を迎えた今日、近代日本を思想の歴史として研究する方法を、空間・媒体・手法の三つの視座から模索する。書物・日記・書簡・新聞・雑誌など、素材となる史料を吟味し、思想史の方法をめぐる議論に一石を投じる。一五の講義からなる格好のテキスト。
開講の辞ー本書のねらい…中野目 徹/1 〈空間〉-思想を生みだす場(第1講 結社 益進会と大正地方青年…水谷 悟/第2講 家族 長善館と鈴木家…田中友香理/第3講 地域 思想史の場としての佐渡…大庭大輝/第4講 学校 東京専門学校と「早稲田精神」…真辺将之/第5講 留学 漱石門下安倍能成の洋行…青木一平)/2 〈媒体〉-思想を伝える素材(第6講 新聞 『大阪朝日新聞』と高橋健三…中川未来/第7講 公文書 外務省記録にみる「協調主義」のゆくえ…熊本史雄/第8講 教科書 歴史教科書の思想史…竹田進吾/第9講 書物 明治国学者の蔵書形成…大沼宜規/第10講 雑誌 大正期の『日本及日本人』と三宅雪嶺…中野目 徹)/3 〈手法〉-思想を分析する枠組み(第11講 文献学 村岡典嗣と日本思想史学…高橋禎雄/第12講 概念 明治期における「社会」概念…木村直恵/第13講 アジア アジアの中の人文学…笹沼俊暁/第14講 読者 「誌友交際」の思想世界…長尾宗典/第15講 翻訳 Nationalityをめぐって…中野目 徹)
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