【POD】歌人・源実朝の誕生および漢詩で読む「金槐和歌集」
先に『百人一首』の漢詩訳書を上梓した。『百人一首』は、主に貴族社会の事象を詠った歌で占められているが、その中で、庶民に目を向けた一首に心惹かれた。鎌倉右大臣・源実朝の歌である(本書 雑12 および参考3)。以後、実朝の歌を拾い読みしているうちにすっかり魅せられて、漢詩訳に挑戦するに至った次第です。やはり『金槐和歌集』においても、庶民対象の歌は多い。
漢詩訳に当たって、主に五言および七言絶句として形式を整えた。その際、諸書を参考に、歌作者を取り巻く環境や状況などの情報を得て、漢詩の中に含めたが、最も注意した点は、“ 本歌取り” の漢詩とならないことである。すなわち、歌作者の主張に思いを得て、作者と異なった主張の漢詩を作るのではなく、当然ながら作者・実朝の主張したい点をしっかりと伝えることに注力した。(「はじめに」より抜粋)
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