少年司法制度はどのように運用されているのか? 2021年の少年法改正にも触れながら、保護観察官の処遇現場から少年非行と周囲の大人たちの関係、支援の必要性を解説する。
■処遇の場面における少年の言動を通常の社会場面で目にしたら、否定的な感情を抱く人は少なくないと思います。しかし、保護観察の処遇を担当する者には、現実を冷静に把握する厳しい目と同時に、少年の中にあるかもしれない希望を見出そうとする姿勢が求められます。なぜならば、希望のないところでは、人への援助的関与は成り立たないからです。
■少年法等の一部を改正する法律による二〇二一年法改正、及び刑法等の一部を改正する法律等による二〇二二年法改正がなされ、少年に関するものも含めた刑事司法制度は大きな転換期を迎えています。
■今後、保護観察官等,犯罪をした人や非行のある少年の処遇に携わる者の増員が必要です。何よりも、その力量の向上がさらに求められます。
■少子高齢化が進む国において、子どもや若者の育ちの保障と支援のネットワーク作りの必要性を、私たち大人がどれだけ意識化できるかが極めて重要です。
増補新版によせて
初版まえがき
第1章 少年司法手続の概略と保護観察の仕組み
第2章 少年の一見攻撃的な言動の含意をめぐってーー保護観察の初回面接を中心に
第3章 非行のある少年は「治療への動機づけが乏しい」のだろうか
第4章 保護観察における一貫した処遇(環境)設定が少年にもたらす意味をめぐって
第5章 保護観察における不良措置をめぐって
第6章 非行のある少年の処遇に携わる者が体験する「引き裂かれる」感覚について
第7章 〈わからない〉ことを 〈わからないままに保持し続ける〉ことの意味ーー自閉スペクトラム症が背景にあると考えられる事例をめぐって
第8章 非行のある少年の被害体験をめぐってーー被虐待体験を中心にして
資料編
[資料1]少年非行の現状
[資料2]少年法
引用文献
あとがきに代えてーー2021年法改正と,2022年法改正による更生保護法改正をめぐって
レビュー(0件)