旅先の刹那の出会いは,
私たちに何をもたらすのか?
ゲストハウスでの長期間のフィールドワークと,モビリティ研究の丹念な整理を通じて,旅先で見知らぬ他者と出会い,かかわることの意味を探る.
「流動」の時代のつながりを問い直す,新しい観光社会学
序 章 旅先の一時的なつながりをめぐって
1 ゲストハウス特有のコミュニケーション
2 移動によって変わる社会ー人文・社会科学における移動論的転回
3 本書の構成
第1章 モビリティと「居合わせる」つながりの理解に向けて
1 後期近代におけるつながりの流動性ー義務から選択へ
2 オン・ザ・ムーブのつながりを問うー移動・対面性・時限性
3 共同性研究との接続ー新たな共同性へ
4 研究の方法ー旅先の生活をともにする
第2章 ゲストハウス・バックパッカー・東南アジアーー日本人バックパッカーのつながり
1 ゲストハウスとは何か
2 バックパッカー研究の論点
3 東南アジアの日本人向けゲストハウス
4 観光者のつながりの理解へ
第3章 舞台としてのゲストハウスー交流の型とその生成プロセス
1 はじめにー止まり木での交流を成立させるもの
2 カンボジア・シェムリアップのAゲストハウス
3 交流における演技的ふるまい
4 舞台装置と演出
5 交流の型の生成と維持ー規定性と即興性
6 おわりにー交流供給装置と潜在的な偶有性
第4章 時限的つながりの社会的意味ーとぎれの可能性
1 はじめにーつながりととぎれをめぐって
2 ゲストハウスにおけるつながりの構成
3 つながりがとぎれることへの意味づけ
4 とぎれるからつながれる
5 おわりにーオン・ザ・ムーブととぎれ
補 説 つながりの継続可能性とその技法ー再接続・旅友・ディスコネクト
第5章 共在と無為によるつながりー「何もしない」観光から考える
1 はじめに
2 「何もしない」を解剖する
3 他者と「いる」ことの要請ーゲストハウスの共在感覚
4 「何も為さない」が可能にすること
5 おわりにーー「する」社会における「いる」観光
終 章 「居合わせる」ことによるつながり
1 時限的つながりと非社交的社交
2 時限的つながりをめぐる社会学的探求に向けて
3 研究の展望ー旅先のつながりが位置する構造的文脈
あとがき
参考文献
索 引
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