母が決して語ることのなかった「拷問」の記憶ーー
臨床心理士である月子は、母・琴が、戦時下における逮捕・拷問のフラッシュバックに苦しんでいることに気が付いていた。しかし琴は、当時の記憶について語ることなく逝ってしまう。良家の子女であった琴が、なぜ思想犯として逮捕されたのか。
文学を愛した両親が遺した作品に導かれるように、月子は家族の歴史を辿り始めるーー
治安維持法の時代を生き延びた、家族の物語
第一章 異界の境界域
第二章 琴の生きた道
第三章 時はめぐる
第四章 瑛子の生きた道
第五章 戦火を生き延びて
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