鬼才エッシェンバッハとパリ管
ニューリリースはかなり異色のラヴェル・アルバム!
エッシェンバッハとパリ管弦楽団によるラヴェル・アルバムです。しかしそこは鬼才エッシェンバッハ、一ひねりあります。
ラヴェル自身がオーケストレーションしなかった「夜のガスパール」、これをフランスの高名な作曲家で指揮者としても活躍するマリウス・コンスタン(1925-)がオーケストレーションしたものを演奏、しかも各曲の前に音楽の元となったアロイジェス・ベルトラン(1807-1841)の散文詩を朗読するという凝り様です。エッシェンバッハのこだわりはこれに止まらず、ボーナスとして「夜のガスパール」の1曲目の「オンディーヌ」をオリジナルのピアノ演奏で収録、彼が極めて高く評価しているピアニスト、ツィモン・バルトの演奏で、オーケストラ編曲と比較できるようにしています。
さて肝心の演奏、これはどの曲もエッシェンバッハの面目躍如たるもの。細部の細部まで目を光らせ、全身の神経をはって全ての音楽に鋭い感受性を求めています。結果、フランスのオーケストラを用いながら、カラッと明るい豪放なラヴェルではなく、常にその向こうに潤った哀しみに耽っている繊細な詩人ラヴェルの姿があるのです。単なる擬バロックのお洒落な曲と思われがちな「古風なメヌエット」すら胸にささる棘を残す美しさを持っています。「亡き王女のためのパヴァーヌ」はいわずもがなの名演。またライヴならではの高揚も丸。
なお、朗読はフランスの女優キャロル・ブーケ。「欲望のあいまいな対象」で鮮烈にデビュー、007の「ユア・アイズ・オンリー」や、最近だと「WASABI」でも知られている人です。
・ラヴェル:夜のガスパール(マリウス・コンスタンによるオーケストラ編曲 アロイジェス・ベルトランの詩の朗読を含む)
・ラヴェル:組曲「クープランの墓」
・ラヴェル:古風なメヌエット
・ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ
・ラヴェル:道化師の朝の歌
+ボーナス 夜のガスパールーオンディーヌ
クリストフ・エッシェンバッハ(指)パリ管弦楽団
キャロル・ブーケ(朗読)
ツィモン・バルト(P ボーナスのみ)
Disc1
1 : Gaspard de la nuit
2 : Gaspard de la nuit
3 : Gaspard de la nuit
4 : Gaspard de la nuit
5 : Gaspard de la nuit
6 : Gaspard de la nuit
7 : Le tombeau de Couperin
8 : Le tombeau de Couperin
9 : Le tombeau de Couperin
10 : Le tombeau de Couperin
11 : Menuet antique
12 : Pavane pour une infante defunte
13 : Miroirs: Alborada del gracioso
14 : Gaspard de la nuit: 1st movement, Ondine
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