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350年の時を刻む老舗デパート『三越』 楽しいときも、悲しいときも いつでも、むかえてくれる場所 物語の名手たちが奏でる6つのデパートアンソロジー 文庫オリジナル! 制服の採寸に訪れて感じたある予感。ライオンに跨る必勝祈願の言い伝えを試して見えたもの。老いた継母の買い物に付き合ってはぐれてしまった娘。命を宿した物たちが始めた会話。友達とプレゼントを買いに訪れて繋がった時間。亡くなった男が最後に買った土産。歴史あるデパートを舞台に、人気作家6人が紡ぐ心揺さぶる物語。 「思い出エレベーター」辻村深月 階下を見下ろしている泣きそうな顔の子どもがもし、いたら。 「Have a nice day!」伊坂幸太郎 三越のライオン、知ってる? あれに跨ると夢が叶うんだって。 「雨あがりに」阿川佐和子 三越でしか買い物をしないなんて、どこかのお嬢様のすることだ。 「アニバーサリー」恩田陸 ざわざわするというか、ウキウキするというか。 「七階から愛をこめて」柚木麻子 私の本当の願いはね。これから先の未来を見ることなの。 「重命(かさな)る」東野圭吾 草薙は思わず声をあげて笑った。「いいねえ、湯川教授の人生相談か」
レビュー(158件)
読書日記
2024年11月7日読了 短篇オムニバス。普通。 デパートの三越の創業350周年とかを記念して企画された連載のを集めた物。「オール読物」の2023年5月号から2024年1月号にかけての連載っぽい。 全部、三越とタイムススリップ的なものを組み合わせた感じのものになっているので、そういう制約があったんだと思う。三越からこういうエピソードを持ってますよと言う資料を渡されたのか、インターネットとかで調べたら出るものなのか、だいたい似たようなエピソードが出てくる作品になっていた。恩田睦は、この企画に反発してなのかなんか知らんけど、そういうエピソードを羅列しているだけだった。東野圭吾は、ガリレオのスピンオフみたいなのを書いていて、こういう企画ものでも崩さないんだなあとか思った。
どの作品も面白い
オムニバス形式の本。東野圭吾のガリレオ作品も入っており、まんまとハマってしまいました!
懐かしい気持ちになる
有名作家ばかりの短編集だけあって、どの話も面白く、またデパートがテーマということでなんだか懐かしい気持ちになりました。
それぞれの作家の良さや違いが十分に味わえます。
個人的に三越ファン、お丁場顧客なので嬉しい本です。