本書は、超常現象の計測や応用実用化を目指した著者が、実験観察などの科学の方法を用いて、時には大胆な仮説を立てて、繊細なサイ現象の世界を描く研究現場からの報告である。著者が発見した「気場」である長野県分杭峠など「パワースポット」が人体に与える影響を「カオス解析」等で確認した。日中共同研究では、気功師が手かざしした「気功水」には、電気伝導率の変化に特徴があること、そして無誘導巻きコイル(NIC)が作る「ゼロ磁場」により作成した「人工的な気功水」でも同様な変化があること、核磁気共鳴法や赤外線吸収率の試験により、それら「気功水」は水の分子集団の構造に変化があることなどを突き止めていく。更に「気功水」を与えた植物や動物にはその成長に大きく変化する場合があることを明らかにしていく。 次に、念写、透視、スプーン曲げなどの「サイ現象」と、「量子力学」が扱う微小な世界で起きる不思議な現象との類似性についての説明をし、古代中国で発達した「陰・陽」の世界観、東洋哲学の世界観との類似性に言及する。意識には「変性意識状態(ASC)」という特異的な状態があり、この状態とサイ現象の生起とは密接な関係があること、更に人間の「無意識」が外界に及ぼす影響について論じていく。無意識の中にはユングの「集合無意識」や仏教唯識論の「アラヤ識」などが含まれること、意識と無意識の間を仕切る「抗暗示性障壁」に穴を開けて無意識の深い層を活用できる可能性があること、テレビ用カメラを用いて、超能力者が暗缶内に発生させた「パルス状の光子群(念球)」の物理的諸特性を調べた話も述べられている。 機械工学の専門家である著者は、念力によるスプーン曲げ現象を調べ、金属の「降伏点」近くで「マクロPK」が発生しやすいことを発見した。弾性変形が塑性変形に変わるこの降伏点では、内部に発生した力と外部から加わる力が拮抗対峙し、「相殺ゼロ場」が形成されていて、この「ゼロ場」が超常現象などの異常現象が発生する点だったことを発見した。 「念写」は、東大助教授の福来友吉博士が、「透視」実験中に世界に先駆けて発見した現象である。著者は、この「透視」と「念写」が成功するための条件を調べて、「リラックス集中」や頭の中に出てくる「スクリーン」など心理面の重要性について述べている。「透視像」の見え方の詳細な説明は、現代の脳科学者にも参考になるかもしれない。 今世紀に入り、デジタルカメラで撮影した写真に「オーブ」が写りこむ事例が多発している。研究を進めていくと、オーブの発現確率を上昇させるノウハウが蓄積されて、「オーブ(たまゆら)」は、人間の「意識」と「情報交換」していることが分かってきた。そしてその両者を仲介するための微細な粒子「陰陽サイspin対」で構成された「オーブ(たまゆら)モデル」を発表した。更に、月の形が変形していく動画映像を分析した結果、撮影者の意念とオーブ像が同調(共振)して作った「念写」だと判断し、この念写像の形成過程には、「ノイズ状の小球オーブ」が重要な役割を担っていることを突き止めた。
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