これは「入門書」でも「専門書」でもない。「門」を破壊する「破門」の書である。
憲法九条・「歴史認識」論争・日本語のエクリチュールと近代文学・思想史の転覆的読解を試み、「東アジア的専制主義」批判から「東アジア同時革命」へ。「最後の文芸批評家」による「最新」の「時間錯誤」的日本=文芸批評。
序章「日本人工学三原則」としての憲法九条
第1部 東アジア的専制主義批判──歴史と文字をめぐって
第1章 ただ一つの、自分のものでしかない歴史──歴史認識論
第1章付論 分断された時間の中で糞尿を公衆便所に運び捨て続けること──古賀忠昭「金愛花日記」論
第2章 文字存在論──天皇制のグラマトロジー
第2章付論 校正者の使命──安里미겔(ミゲル)「憲法十二条」論
第2部 日本人の条件──友愛・大逆・主権
第3章 大日本帝国の「友」と「供とも」──フリーライダーとしての夏目漱石
第4章 『吉野葛』の冷たい母胎──谷崎潤一郎と天皇制
第5章 徳田秋声のダンス・ステップ──刳り取られた「大逆」的エクリチュール
第6章 福本和夫とマルクスのロボットたち
第7章 「道徳的インポテンツ」について──中野重治の「性–道徳」
第8章 保田与重郎の合言葉──「みやらびあはれ」におけるレトリックの暴力
第9章 「てん」をうつこと、あるいは大西巨人における「スノビスム」の問題
第10章 「文化防衛論」と「人質」の論理
第11章 中上健次の「友」と「敵」──『千年の愉楽』の政治学
第12章 永劫回帰する「十二歳」の神話──「日本人」養成ギプス
第13章 山田美妙の不可能性の中心──近代文学のジャンクな外部
第14章 「本当の事」を言った獣──大江健三郎『万延元年のフットボール』における「主権」の問題
第14章補論 日本の真の滅亡のために
終章 東アジア同時革命についての走り書き的覚書
あとがき
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