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第27回手塚治虫文化賞【短編賞】受賞! 「ここに描かれている遠い国の少女と 私たちは一緒だ。 そう、私たちは差別される側。 認めるのはつらいけど、事実を知れば知るほど 『ぶち破ってやるぞ!』と力が湧いてくる」 山内マリコ(作家) 「こんな世界が情けなくてやるせないけど 知らないままの方がよっぽど恥ずかしいから ページをめくる手を止めない 冷笑的な態度に負けたりするもんか 生まれついた性別で 育った場所で 奪われる夢があるなんて 絶対に間違ってる」 宇垣美里(フリーアナウンサー) 「わたしたちは結婚しないと生きていけないの?」 一夫多妻が認められているサウジアラビアに暮らす10歳の少女サルマ。同級生の姉は、顔も見たことのない8つ年上の人と結婚する。外ではヴェールが必要で、大好きだったサッカーはもうできない。 モロッコ、インド、アフガニスタン、そして日本……国も宗教も文化も違う10歳の少女たちの物語。 ◎同時発売『かわいそうなミーナ』 幽霊となって彷徨う少女に、どうか一縷の涙を。ダークでファニー、ドキドキ哀しいお伽噺。 若き日の初恋と切なき運命を追想する青春文学『みずうみ』(原作:テオドール・シュトルム)も収録。 ◎やまじえびね ビームコミックス好評既刊 『レッド・シンブル』全3巻『ナイト・ワーカー』『アイム・ノット・ヒア やまじえびね作品集』『女神たちと』(共著:河井克夫他) ◎コミックビーム 公式ツイッター @COMIC_BEAM
レビュー(42件)
「ノートと鉛筆をわたしたちから取り上げないで」と願ったアフガニスタンの少女たちは、2023年現在は、どこでどうしているのだろうかと思いを馳せました。日本では、都立高校の男女定員枠が撤廃されることになりましたが、定員が設けられることの何がいけないのか、そこで育ってきた自分には最初理解できませんでした。自分では男女差別には敏感な方だと思っていたので、気付かなかった自分に驚きました。そんなことを考えさせられる本です。
男女のありようについて日頃から考えるクセ
社会の中の男女のありかたについて、少しずつでも違う視点を持っている方がいいだろう(当たり前と決めつけてしまって思考停止しない)と思ってマンガで勉強しています。こういう思考を普段から心がけておかないと、つい、当たり前と思って思考せずに判断してしまうことがあります。
女性問題を、大げさではなく自然に描いていると思う。 読みやすいし、人に薦めやすい。
我が家にも本の中と同じ10才の女の子を含めて5姉妹がいます。世界には自分とは全く違う価値観の中で生きている女の子がいると知ってもらえたらと思い購入しました。大人にも読み応えある一冊だと思います。
胸に響く作品です
世界で男女平等が叫ばれる中、宗教的な問題や経済的な問題を背景としてその願いが叶わないのが切ないです。この先何年何十年とかかっても、少しでもこの物語に出てくるような少女達が夢や希望を叶えられる世界がくるといいなと思わせてくれる作品です。