誰が引き金を引いたのか?
「ゴッホの死」。アート史上最大の謎に迫る、著者渾身の傑作ミステリ。
パリ大学で美術史の修士号を取得した高遠冴(たかとおさえ)は、小さなオークション会社CDC(キャビネ・ド・キュリオジテ)に勤務している。週一回のオークションで扱うのは、どこかのクローゼットに眠っていた誰かにとっての「お宝」ばかり。
高額の絵画取引に携わりたいと願っていた冴の元にある日、錆びついた一丁のリボルバーが持ち込まれる。
それはフィンセント・ファン・ゴッホの自殺に使われたものだという。
「ファン・ゴッホは、ほんとうにピストル自殺をしたのか?」
「--殺されたんじゃないのか? ……あのリボルバーで、撃ち抜かれて。」
ゴッホとゴーギャン。
生前顧みられることのなかった孤高の画家たちの、真実の物語。
レビュー(465件)
リアリティー
高遠冴はパリのオークション会社に勤める一方、ゴッホとゴーギャンについて研究している。そんな冴のもとに、サラと名乗る婦人が拳銃・リボルバーを持ち込んでくる。ゴッホが自殺に使った拳銃だ、と。これをきっかけに、果たしてゴッホは本当に自殺だったのか、といった謎解きを含め、様々なミステリックな物語が展開する。美術をテーマに書き続けている原田マハ氏ならではの作品であり、多数の参考文献がリアリティーを際立たせる。やや理屈っぽいのが難点だが、これまた原田氏の持ち味かも知れない。
ワクワクしながら一気に読んでしまいました。