當麻寺の御本尊、當麻曼陀羅を感得した中将姫に関する伝説は、古くから絵巻や書物にも記され、近世になると特に中将姫と継母との確執の部分がとりあげられて浄瑠璃や能になりました。
江戸時代(享保15年)に出版された「中将姫行状記」は、中将姫の誕生からの生涯にわたる出来事を年毎につぶさに綴ったものです。本書では、「中将姫行状記」をできる限り忠実に現代語訳し、必要に応じて注釈を加えました。また、読者に當麻寺練供養会式の様子を想像してもらえるように、カバーや表紙にその世界観を表したイラストを掲載し、貴重な資料も収録しました。
本書はまるごと、中将姫と當麻曼陀羅、練供養会式について理解を深めてもらえる一冊です。
はじめに
一章 / 一.中将姫ご誕生 / 二.勢至菩薩と観音菩薩 / 三.狐と称賛浄土経 / 四.紫の前、口の禍 / 五.中将姫と母 / 六.継母
二章 / 一.中将姫と琴 / 二.中将姫と称賛浄土経 / 三.家臣の過ち / 四.継母と毒酒 / 五.継母の怨念 / 六.龍田明神と中将姫 / 七.雲雀山 / 八.瀬雲
三章 / 一.父との再会 / 二.當麻寺へ / 三.弥勒仏の導き / 四.曼陀羅と阿弥陀如来の教え / 五.曼陀羅にこめられた中将姫の想い / 六.當麻曼陀羅と独湛 / 七.中将姫の想いをつなぐ練供養
あとがき
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