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2016年4月に全国販売された「加熱式タバコ」は、瞬く間に日本全国に普及。わずか2年後の2018年には、日本の成人の約10%が使用するほどの加熱ぶりをみせている。 「有害物質約90%低減」など、健康リスク低減をイメージさせるキャッチコピーと積極的なプロモーション戦略により、急速に社会に浸透してきた加熱式タバコだが、その健康リスクは本当に“少ない”のだろうか? 日本だけで爆発的に普及したのはなぜなのか? 「電子タバコ」とは何がどう違うのか? タバコ問題をメディアが書かない理由とは? 本書では、タバコ問題研究の第一人者が、最新の研究成果と豊富なエビデンスをもとに、「新型タバコ」のあらゆる“疑問”に答えていく。 加熱式タバコへ切り替えようとしている人、加熱式タバコの受動喫煙リスクが気になる人はもちろん、患者や健診受診者から寄せられる「加熱式タバコに替えた方がいいですか?」という質問に科学的に答えたいと願う医療従事者のニーズにも応えた決定版。 はじめに 【第1章】日本だけでブレーク! 新型タバコとは何か? 【第2章】新型タバコの何が問題なのか? 【第3章】新型タバコから出ている有害物質 【第4章】タバコ会社のマーケティング戦略 【第5章】新型タバコのリスク1 人体影響 【第6章】新型タバコのリスク2 社会影響 【第7章】新型タバコ時代を生き抜くには? さいごにー新型タバコの本当のリスクー
レビュー(8件)
タバコの本当の害について学べます!
私も医療従事者で禁煙支援を頑張っておりますが、日本という国では受動喫煙に対する考えが寛容すぎると感じております。受動喫煙が原因で年間1万5千人の人が亡くなっていると厚生省が発表している事を、何人の人が知っているでしょうか。今日も喫煙可能な場所で働く人たちは受動喫煙を受けています。自分の健康が害されるかもしれないというリスクを知っておられるでしょうか。いつも心配に思っております。新型タバコを吸いだす方の中には、禁煙したいけど出来ない、だから少しでも害が少ないと(タバコ会社が言っている)新型タバコを吸う人も多いのが現状です。しかし、本当に害は少ないでしょうか。この本は本当に細かく丁寧に、新型タバコの真実について書かれています。タバコを吸う人も、吸わない人も、今一度この本を手に取って読んでいただき、自分だけではない、周囲の健康を守るという事について考えるきっかけにして頂ければと願います。
とても良い本でした!
自分は、元喫煙者として、現場で働く医師として、紙巻たばこ、加熱式たばこ、電子たばこの違いについて知りたかった…。その辺りの区別が明確になるばかりでなく、今までのたばこの歴史、たばこ会社の"素晴らしい"ともいうべき業績が鮮明になった気がする。公衆衛生上の問題でもある日本人の死因の大半を占める「癌」との関連など、医療者として考えさせられるとともに、現場でたばこ撲滅に向け少しでも協力したいという思いを抱かせた良書。ありがとうございました‼