14歳の万次郎は出漁中に遭難し、アメリカの捕鯨船に救出され、アメリカ生活を経て、10年ぶりに鎖国中の日本に帰国します。外国人は言うまでもなく、他国に出た者は日本の地を踏むことが出来ないという厳しい掟があるなか、帰国を決意した万次郎は琉球に辿り着きます。そして、繰り返される取り調べが始まります……。
ジョン万次郎について多くの本が書かれていますが、琉球に上陸した時の万次郎の行動と心情、鎖国中の日本の混迷についてはほとんど省略されてきました。本書は、沖縄で長年調査、研究している著者が、当時の貴重な記録を紐解きながら、誰でもが読みやすく書かれた人間味あふれる物語です。ぜひ、多くの方々に読んでいただきたい本です。
【目次】
1 万次郎の漂流と決意 --遭難、そして南海の孤島に/捕鯨船に救助されアメリカへ/帰還ー琉球を目指して/憧れの琉球の大地に
2 琉球王府の混迷 --ウランダーの出現/番所に連行/言葉が通じない取り調べ/那覇への護送/那覇入りの拒絶/王府の対応/留め置きの高安家
3 繰り返される取り調べーー通詞を交えての取り調べ/薩摩役人の取り調べ/奉行・島津久包との対話/上陸の地で実地検分
4 留め置きでの日々 --蜂蜜を作る/修道士を見かける/帰国の日が決まる/土佐と琉球の縁/カミ小の願い/帰国前日のウマチー祭
5 帰国の途ー薩摩へ --ベッテルハイム騒動/琉球を出立
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