丸山眞男ーー戦後日本における最大の思想家とされながら、果たして彼の思想は正しく理解されてきたのだろうか。近代主義者とされる丸山は、実は現実の近代への徹底的批判者であり、精神構造としての天皇制がこの社会に深く根を張っていることに対して最後まで変革を訴え続けた。本書は、従来の国民国家批判やポストモダニズムの立場などからの丸山批判を乗り越え、思想史の原点に立ち返り、その思想を論理的・内在的に読み解いていく。個人と個人の横のつながりによる「開かれた社会」のもとでの普遍的人権を希求していった丸山の思想が現代社会に訴えかけるものとは何か。
はじめに
一 誕生から一高時代まで
二 研究者としての出発
三 軍隊という経験
四 「精神の革命」を求めてーナショナリズムの追究ー
五 ファシズム再来への危機感から「部落(むら)共同体」との対峙へ
六 「在家仏教」主義を掲げて
七 「日本思想史における連続性と変化」の追究
八 「国家」を問うー「戦後民主主義の空洞化」と社会主義国家の崩壊を見つめてー
レビュー(0件)