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序 「現実」への逃避 1 理想の時代 1 敗戦という断絶=連続 2 理想の時代 3 死者の来訪 2 虚構の時代 1 二つの少年犯罪 2 虚構の時代 3 理想から虚構へ、そしてさらに…… 3 オタクという謎 1 オタクという現象 2 アイロニカルな没入 3 社会性と非社会性 4 リスク社会再論 1 二つの「下流」 2 リスク社会とは何か 3 自由は萎える 5 不可能性の時代 1 不可能性の時代 2 家族の排除 3 反復というモチーフ 6 政治的思想空間の現在 1 「物語る権利」と「真理への執着」 2 信仰の外部委託 3 〈破局〉の排除 4 羞恥心をめぐって 5 無神論への突破 結 拡がり行く民主主義 あとがき 主要参考文献 注
レビュー(49件)
読書
難しいと定評のある著者。この本は、しかし新書なので、そのあたりはよく配慮されている。いるけれど、到底一般向けとはいいがたい。時代認識を学問的に行おうとしたら、こうなる他にない? オチャラケとは違うので、読むとしたらそのつもりで。
新書だが、内容は深く、簡単ではない。 戦後の「理想の時代」、70年代以降の「虚構の時代」、 95年以降の「不可能性の時代」とし、戦後を検証する。 読んでみると、はぁ、そうかなぁと納得するところが随分とあった。 竹森俊平著 『1997年-世界を変えた金融危機』 朝日新書 756円 や 本山美彦著 『金融危機』 岩波新書 819円 を読み、ナイトの不確実性について知っていたのが、 理解の助けとなった。 選択することの難しさが良くわかった。 久々に骨のある本を読んだ。
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理由はたぶん難しいからです。たまたま購入しました。表現が文学的です。しかし分析は鋭く、経済学とは違ったアプローチがとても新鮮で一気に読んでしまいました。今という時代を表すのに「「現実から逃避」するのではなく、むしろ「現実へと逃避」する者たち」という言い回しが、じつに的を射ており、マーケティング等をされている方にもお勧めします。