本書は『世界文学の扉をひらく』シリーズとならぶ日本文学編の第三巻である。
収録した五つの対話は、いずれも日中戦争および太平洋戦争に駆り出され、兵卒、下士官または将校として、戦争とはなにかを身をもって考えざるを得なかった作者たちによる小説をめぐって交わされた。
そこに現われているのは、戦争そのものとたたかうことになった人間の姿である。それゆえ本書の副題に「戦争とたたかった人たち」と冠した。
各章ごとに作品紹介を掲げ、作者略歴と入手可能な参考文献を付した。
第1章 犬死とどう向き合うかーー 梅崎春生作『桜島』
第2章 そのとき「私」はどこにいたのかーー 武田泰淳作『汝の母を!』
第3章 出発と待機のあいだでーー 島尾敏雄作『出発は遂に訪れず』
第4章 慰安婦を連れて最前線へーー 田村泰次郎作『蝗』
第5章 失われざるものーー 長谷川四郎作『鶴』
あとがき
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