医学のあゆみ 概日時計が制御する多面的な生理機構 292巻10号[雑誌]
・概日時計の分子レベルにおける研究はこの50年で大きく進展した。ベニバナインゲンの一日周期の葉柄運動を解析したB?nningの研究を先駆けに、ショウジョウバエを用いて約24時間周期の細胞自律的なリズムを生み出すモデルを提唱したHall、Rosbash、Youngは2017年ノーベル生理学・医学賞を受賞している。
・以降、新しい振動機構も提唱されつつあり、さらには、概日時計が生物の多彩な生理現象をいかに制御しているのか、生体のシステミックな連関機構に関する研究も多く展開されている。
・本特集では、多様な生理現象と概日時計についての最新知見を紹介し、規則正しい生活リズムと健康長寿の関係を考えるヒントに迫る。
■概日時計が制御する多面的な生理機構
・はじめに
・哺乳類の概日時計機構
〔key word〕概日時計、視交叉上核(SCN)、光同調、自律性リズム発振(フリーラン)、睡眠・覚醒リズム
・生体リズムの神経制御
〔key word〕視交叉上核(SCN)、神経ペプチド
・睡眠と概日リズム
〔key word〕概日リズム睡眠・覚醒障害(CRSWD)、睡眠・覚醒相後退障害(DSWPD)、交代勤務障害(SWD)、メラトニン、光
・代謝と概日リズム
〔key word〕時間制限摂食、カロリー制限、概日リズム、肥満
・栄養と概日リズム
〔key word〕時間栄養学、インスリン、血糖値、機能性表示食品、サルコペニア
・免疫のリズム
〔key word〕概日時計、時計遺伝子、自然免疫、獲得免疫
・概日リズム障害の病因論ーー体内時計に従わない生活を続けると何が起こるのか?
〔key word〕概日リズム障害、chronic jet-lag、MASLD/MASH、慢性炎症、個体差
・疼痛疾患における概日リズム
〔key word〕慢性疼痛疾患、神経障害性疼痛、疼痛過敏、グリア細胞、時計遺伝子
●TOPICS 形成外科学
・ネキソブリッド外用ゲルを用いた
●TOPICS 再生医学
・ヒトiPS細胞から腎間質前駆細胞を分化誘導する方法の開発と腎臓再生への道のり
●連載 自己指向性免疫学の新展開ーー生体防御における自己認識の功罪(26)
・死細胞クリアランス不全がもたらす炎症慢性化機構の解明
〔key word〕細胞死、死細胞貪食、急性腎障害(AKI)、マクロファージ
●細胞を用いた再生医療の現状と今後の展望ーー臨床への展開(12)
・脂肪組織由来多系統前駆細胞の自己移植による歯周組織再生
〔key word〕歯周組織再生、脂肪組織由来多系統前駆細胞(ADMPC)、自己移植、先進医療
●連載 ケースから学ぶ臨床倫理推論(3)
・事前指示過去の意向をどこまで尊重すべきか
〔key word〕事前指示、有効性と適用可能性、意思の推定
●FORUM 戦争と医学・医療(14)
・日本軍の遺棄化学兵器ーー被害者実態調査と医療支援
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
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