日本の北九州地方には、弥生時代終末期に「葦原の中つ国」という国があり、「豊玉彦命」という海神(わたつみのかみ)が支配している。彼には二人の姫があり、姉を「豊玉姫」、妹を「玉依姫」といい、親子三人で溢山(あふれやま、現在の油山)に住み、近くの海で漁をして暮らしている。姫らが成長すると、姉の豊玉姫に縁談が持ち上がる。相手は隣国の竈門山に住む「太田神」である。姉姫は嫌がり、父神は初めは断ったが、太田神のしつこさに負けて嫁入りを承諾してしまい、姉姫は嫌々ながら嫁入りする。だが、彼女は輿入れした日の夕方に、門の所で何も知らない門番にこっそり宝物を渡して門を開けてもらい、逃げ帰ってしまう。彼女は帰国途中で道に迷い、食べる物もないので、このまま死ぬかも知れないという恐怖と闘いながら歩き、何とか父の使用人らに見付けられ、父の所へ運んで貰う。その途中で、彼女は気を失い、気付いた時には記憶喪失になるが、家族の温かい扱いによって少しずつ記憶を取り戻す。一方、太田神は姉姫が帰ってしまったと悟り、豊玉彦の所へ迎えに来るが、彼女に断られて帰る。代わりに玉依姫が竈門山へ行って“山の女神”になると言い出し、周囲の反対を押し切り、竈門山の頂上へ行く。太田神は豊玉姫を嫁にしようと、夜中に従者を忍び込ませて誘拐を図るが失敗する。これを聞いた豊玉彦は激怒し、戦士を差し向けて太田神を捕え、山の中腹の神社に幽閉する。その頃、溢山ではーーーーーーー。
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