ロンドン・ジャングルブック
: バッジュ・シャーム/スラニー 京子/ギータ・ヴォルフ/シリシュ・ラオ
インド最大の少数民族「ゴンド族」の画家、バッジュ・シャームは、ロンドンのインド料理レストランに壁画を描く仕事の依頼を受け、はじめて故郷を離れる。遭遇するできごとすべてが森の住人バッジュの眼に不思議なものに映る。飛行機は空とぶ象に、地下鉄はミミズに、路線バスは犬に、ロンドンの象徴・ビッグベンは時を告げるニワトリに、英国紳士はコウモリの群れに…。大都会は、動物たちが暮らすジャングルに姿を変える...。
『夜の木』『世界のはじまり』の作家バッジュ・シャームのデビュー作であり、インド・タラブックスにとっての記念碑的な作品。日本版はタラブックスの職人による手漉き紙&シルクスクリーン・プリントの表紙をつかったハンドメイド版!
ロンドン?
想像のつばさ
離陸許可
さかさまの世界
外国人になる
いつも空から何かが降っていた
地下にある、もうひとつの世界
あるのは、絵という言葉だけ
ほっとした気持ちになる
すべてはレストランで
パブは、心を解放してくれる場所
意思の自由
働くということ
時間
牛のいる美術館
語り部になる
レビュー(5件)
感性のみずみずしさ
簡単に言うと「森の先住民」だという著者が初めてロンドンへ行った時の絵日記。 ただ、芸術的評価も高いゴンド画家である彼にかかれば ただの絵日記で終わるはずもなく、 心象風景?心象画?も何とも味わい深い趣をもつ。 初めての飛行機に乗るときの感想は初々しく、絵はユーモラス。 旅をする時にこんなに素直でみずみずしい感性を持って いろいろなものに対峙していただろうか、と自分に問いかけつつ、ページをめくる手が止まらない。 外国に行った時に母国について強く感じる、その表現も興味深い。 タラブックスから出ている本の(日本語版の)中では珍しくしっかり読ませる一冊になっているように思う。 表紙のみインドでのシルクスクリーン印刷。本文は日本の印刷会社との共同制作というのも面白い試み。