『いはでしのぶ』という物語のなんたるかを問う
後嵯峨院時代に作られたとされるこの物語をはじめ、中世王朝物語は、『源氏物語』などの「模倣」として軽く扱われてしまうことが多い。この物語を精査し、「研究史」を問い、第一部では「見ること、似ること」のその双方の関係を捉えなおし、第二部では「手紙」という重要なアイテムから、物語の前半と後半での担う役割に注目し、第三部では「琴」と「笛」といった「楽器」や音楽からその背後にある皇統に触れ、第四部では物語の中心人物である「一品宮」について論じる。真正面から『いはでしのぶ物語』に挑んだ一書。
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