この作品は親しい人からまっちゃんと呼ばれる松井直樹さんに対するロングインタビューを基に,小田が原案原稿を作成し,松井さん本人に加筆修正と事実確認を依頼したものをまとめたものです.2020年東京オリンピック・パラリンピックの開催とリンクし,各種メディアでもパラリンピックなど,障害者 スポーツが注目される機会が増えました.身体障害者のパラスポーツの報道頻度が高いようですが,ご存知のように障害のあり方は他種多様です.この本は1988年のソウルパラリンピック陸上競技(脳性まひクラス)金メダリスト松井直樹さんに小田がロングインタビューし,その多様な経験とそれらから生まれた示唆を中心にまとめたものです.現在は60歳になられた松井さんの半生について,特にパラ陸上との関わりを足がかりとして話をしてもらいました.また,終章では,松井さんの文章も掲載しています.自分に障害があると自覚していなかった子供時代,会社員時代のパラ陸上との出会いや喜びと苦労,パラリンピックでのメダル獲得に伴う周囲の興奮とその後の変化,2020年東京オリンピック・パラリンピック,ならびに2021年神戸パラ世界陸上が日本で開催されることについてや,これからのパラリンピックのあり方についての思いなど多くの話をうかがいました.パラリンピックの金メダリストとして,そして脳性まひのある方としての,当事者目線での感想や考察も含んでいます.この本は松井さんの個人的な経験のルポルタージュが軸となりますが,用語に関しては多めに脚注を入れました.松井さんの経験知を皆様と共有するとともに,読者のパラリンピックや障害者の生活に関する知識や理解を深めることの一助になれば幸いです.著者代表 小田俊明
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