道教・仏教・民間信仰が混ざりあい、地域による違いを保ったまま複雑に展開する中華圏の宗教。六朝時代から現代に至るまで信仰される、関帝・媽(ま)祖(そ)・八仙などの神々を時代やテーマ毎に紹介する。『西遊記』『封神演義』などの文芸にも影響を受けて変容する姿と特徴を解明。中国および日本の文化に影響を与えてきた実態をわかりやすく解説する。
現代も生きる宗教文化ープロローグ
民間信仰と三教の関係
三教と民間信仰
難しい資料の扱い
民間信仰の神世界
『三教捜神大全』とは
上位神仙と自然の神
武勇の神々と神僧
道教の神仙世界
古い時期の神々と仙人
道教伝授の系譜
変容する仙人
通俗文芸と中華の神々
『西遊記』と『封神演義』
雑劇にみえる信仰
地域で異なる神々の世界
地域と信仰
南方の習俗
北方の習俗
華人信仰の伝播と変容
東南アジアの信仰
日本に伝わる民間信仰
複雑な中華の信仰世界ーエピローグ
あとがき
参考文献
レビュー(3件)
中国の道教、民間信仰について書かれた手頃な概説書は少ないので重宝してます。
・時代による、神仙の人気、信仰の変遷に詳しい。 ・『ドラクエ10オンライン』「バージョン6」は、生前に偉大な業績を上げた人物が天使界へと招かれ、神となるストーリーだった。これは、関羽が神としてあがめられているのにも通じる。案外、中華圏の信仰世界が源流か? ・祭礼や廟の参拝作法など各種儀式、道士の修行生活(1日の時間割)を詳述してほしかった。儀式については、記述できなかったことを、「あとがき」で著者が悔いていた。 ・写真は多数あるが、表紙を除いて白黒なのが残念。カラーでないと、廟、像、祭壇が視覚的にイメージできぬ。