「絵入百科事典」に代表される絵と言葉を備えた書物は、知識や情報を分類・整理し、固定化するために重要な役割を果たした実用書であった。これらの書物がいかに和・漢・洋の情報を繋げ、いかに江戸から近代における「知」を支える裾野を拡げたのか。本書では、訓蒙図彙、子どもの読書、宣教用絵本、広告、古画蒐集などの切り口から論じる。
はじめに ことばとイメージの文化圏 (山田奨治)
第1部 『訓蒙図彙』をめぐって
第一章 『訓蒙図彙』の言葉と図像 (勝又 基)
第二章 『訓蒙図彙』諸版再考 (石上阿希)
第三章 『訓蒙図彙』寛文六年初版本から元禄版本へ (楊 世瑾)
--大衆化の位相をめぐってーー
第四章 図と言葉による意匠 (加茂瑞穂)
--『武具訓蒙図彙』と『女用訓蒙図彙』--
第2部 近世の図像化された知識
第五章 江戸時代における子どもの読書を考える (鈴木俊幸)
第六章 可視化する日本史 (木場貴俊)
--絵入年代記を素材にーー
第七章 石化姫と望夫石における「永遠」の意識及びその表現 (李 杰玲)
第八章 日本にやってきた空気ポンプの図像とその比喩的意味の展開 (タイモン・スクリーチ(定村来人訳))
第3部 近代化におけるイメージの役割
第九章 近世と近代の接続点 (定村来人)
--『暁斎画談』と「古今」の世界観ーー
第一〇章 福澤諭吉における図入りテキストに関する調査研究 (ハサン・カマル・ハルブ)
--『世界国尽』を中心にーー
第一一章 日本正教会刊行『教会初学読本』挿絵にみる東と西の出会い (山崎佳代子)
第一二章 戦間期東アジアにおける森永製菓の新聞広告と広告戦略 (前川志織)
おわりに (石上阿希)
「文化情報の結節点としての図像」シンポジウム・研究会一覧
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