髪切虫、雪女、姥が火…。人知を超えた様々な怪異を引き起こす妖怪。中世まではごく限られた種類にとどまっていた妖怪が、江戸時代に急激に増加したのはなぜか。その背景には「怪異」の変容と、新たな文芸である俳諧の興隆があった。諸国で怪談・奇談を集め、妖怪を創造した俳人たちの情報ネットワークから、江戸の“妖怪爆発”の謎に迫る。
妖怪の「カンブリア爆発」-プロローグ
古代・中世の妖怪の名づけ
鬼か神か狐か木魂か
怪鳥・人魂・光物ー「怪異」としての妖怪
鬼魅の名は 妖怪と俳諧ネットワーク
凶兆からモノへー「髪切り」をめぐって
『古今百物語評判』と俳諧
「姥が火」をめぐる俳諧ネットワーク
怪異の日常化と妖怪の名づけ
増殖する妖怪
怪火と詩歌
『三州奇談』と蕉風復興
集成される妖怪・創造される妖怪
「怪異」のゆくえ
名づけられる「怪異」
予言獣ーみずから名乗る「怪異」
忘れられたデータベースーエピローグ
あとがき
参考文献
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